連邦政府、各州に対し措置の再強化を要請、スキー場は閉鎖せず

(スイス)

ジュネーブ発

2020年12月08日

スイス連邦参事会(内閣)は12月4日、新型コロナウイルス感染症の国内状況が引き続き極めて深刻なことから、店舗営業などにおける安全対策を再度強化するとともに、感染状況が悪化している州に対して新たな措置を即座に導入するよう要請したことを、スキー場の営業に関する規制と併せて発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。前回の10月28日付の発表以来の再強化となる(2020年10月30日記事参照)。

12月9日から実施される新たな追加措置

  • 大規模店舗における入店可能人数について、現行の4平方メートル当たり1人から、10平方メートル当たり1人までに厳格化する。
  • 飲食店を利用する際は、1テーブルにつき少なくとも1人の連絡先情報の登録を義務付ける。
  • 引き続き、飲食店の営業を午後11時から午前6時まで禁止するが、例外的に大みそかに限り、午前1時までの営業を認める。
  • 屋内外を問わず歌唱の禁止(礼拝者の合唱や新年祝賀の歌唱も含む、家庭内および義務教育課程の学校は対象外)。
  • 私的な集まり、および飲食店における会合への参加を2世帯以内に制限することを推奨する。なお、私的イベントの参加人数を10人までに制限する措置は引き続き維持される。
  • テレワークのさらなる推進を推奨する。

スキー場の運営に関する規制

スキー場の運営に関して、12月9日から新たに以下の安全対策を実施する。

  • スキー場における列車、ゴンドラ、ケーブルカーなどの密閉された輸送手段においては、乗客数を定員の3分の2以内に制限する。
  • リフト搭乗や順番待ちなど、列に並ぶ際はマスク着用を義務付けるとともに、物理的距離の確保を義務付ける。
  • レストランは空席がある場合にのみ入店が可能。1テーブル当たり利用者は4人までなどの規制は従来どおり。

スキー場の事業者は、厳格な感染防止計画を12月18日までに策定し、実施することが必要になる。また、12月22日以降のスキー場の営業については、各州の許可が必要となる。許可に当たっては、スキー場の営業ができる程度に感染状況が抑えられているか、医療機関に十分な対応能力があるか、(感染者との)接触追跡およびウイルス検査の体制が確保されているかが考慮される。

(和田恭)

(スイス)

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