フランス中銀、2021年の実質GDP成長率4.8%と予測

(フランス)

パリ発

2020年12月18日

フランス銀行(中央銀行)は12月14日付のマクロ経済予測外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、フランス経済が「新型コロナ危機」以前の2019年末の水準を取り戻すのは2022年半ばになると予測した。実質GDP成長率は2020年に前年比マイナス9.3%に落ち込んだ後、2021年は4.8%と伸びを取り戻し、2022年も5.0%となる見通し。2023年は2.3%と危機以前の安定した水準に落ち着くとしている。

2021年は内需の寄与度が5.9ポイント、外需がマイナス0.3ポイント、在庫変動がマイナス0.8ポイントとなり、内需が景気を牽引する。GDPの5割を占める民間最終消費支出は、2020年第4四半期に新型コロナウイルス感染症に対応した移動制限措置の影響で前年同期を10%下回った後、2021年は規制緩和とともに緩やかな回復に向かい、ワクチン接種の効果が本格化する2021年末に大きく伸び、2021年通年の伸び率は前年比4.1%となり、2022年初頭に危機以前の水準を取り戻す見通しとした。

2021年の総固定資本形成は、企業設備投資が前年比6.6%増、住宅投資は5.2%増、公共投資は16.1%増といずれもプラスの伸びとなる見通し。2020年9月に政府が経済復興策に盛り込んだ、製造業の近代化投資に関わる補助金や、生産に関わる企業減税などが企業の投資意欲を刺激するとした。

輸出は2021年通年で7.8%増と前年の17.1%減から大きく持ち直す一方、航空機や観光業の低迷を受け、危機以前への回復は2023年下半期にずれ込むとみられる。

失業率は、新型コロナウイルス感染症による雇用情勢の悪化で、2020年末に10.1%と2019年末から2ポイント悪化する見込み。2021年第1四半期に10.9%まで上昇した後、感染状況の改善とレストラン、ホテルなどの営業再開に伴って徐々に低下し、2021年末に10.4%、2022年末に9.1%まで改善すると予測した。

他方、フランス国立統計経済研究所(INSEE)は12月15日に発表した景気報告書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの中で、2020年第4四半期の実質GDP成長率を前期比マイナス4%と予測。新型コロナウイルス感染症の感染状況が改善に向かうと仮定した上で、2021年第1四半期の実質GDP成長率を前期比3%、第2四半期を2%と見通した。

(山崎あき)

(フランス)

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