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スイス、イタリアからの越境通勤者について二重課税防止条約を改定

(スイス、イタリア)

ジュネーブ発

2020年12月28日

スイス連邦政府は12月23日、越境通勤者の納税の取り扱いについて、スイスとイタリアで二重課税防止条約を改定する2国間協定を締結したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。両国の議会での承認を経て発効する予定だ。

近隣国からスイスへの越境通勤者は約34万人(2020年7~9月末)、そのうち、イタリアからの越境通勤者は約8万人に達するが、越境通勤者の所得税と社会保険の納付先はこれまで「勤務先」が属する国としていた。勤務先と居住先での不平等の是正のため、スイスとイタリアとの間では、1974年にスイスの州政府が自州に勤務するイタリア在住者の納税金額の40%相当を在住するイタリアの地方自治体に支払うという内容の2国間協定を締結していた。この見直し協議が2015年から行われ、今回、以下の内容で合意した。

  • 協定発効日以降、勤務を開始した新たな越境通勤者(国境から20キロ以内に住み、日々国境を越えて通勤する者)については、勤務先が所属する州(自治体)が所得の80%分に対して課税する。通勤者の居住先が所属する地方自治体は残額相当分の所得に対して課税する(通常措置)。
  • 2018年12月31日から協定の発効日までの期間、越境通勤を行っていた現行の越境通勤者については、2033年末までの間、スイス政府は近隣のイタリアの地方自治体に対して、その自治体に居住しスイスに越境通勤する者の納税額の40%相当を支払う(経過措置)。

また、新型コロナウイルス感染防止対策としてテレワークが注目されているが、越境通勤者については、所得税や社会保険の納付先を「勤務場所」が属する国に変更すべきとの議論が起こっている(2020年8月27日記事参照)。これに対して、スイスはイタリアのほか、ドイツ、フランス、オーストリア、リヒテンシュタインとの間で、暫定的にテレワーク下でも通常勤務と同じと見なして納税などを行えるように、二重課税防止協定に基づく2国間協定を締結していた。各国との間でこの協定は随時延長され、現在は2021年6月末まで有効とすることで合意している。

(和田恭)

(スイス、イタリア)

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