中国英国商会調査、44%の企業が2021年に中国への投資額を増加させると回答

(中国、英国)

北京発

2020年12月14日

中国に進出した英国企業で構成する中国英国商会は12月8日、会員企業の中国でのビジネス意向に関する調査を発表した(注)。新型コロナウイルス感染症の影響や市場参入規制などの課題はあるものの、調査結果では、中国市場でのビジネス規模を維持もしくは拡大させるとの在中英国企業の意向が目立った。

2021年の投資額の増減について、回答企業のうち44%が「投資を増加させる」と回答した。前年調査と比較すると、「投資を増加させる」との回答(前年:60%)は16ポイント減少した一方、「変化なし」との回答は9ポイント増加し37%となった。「投資を減少させる」との回答は7%にとどまった。

投資を増加させる理由(複数回答)としては、「市場の潜在性」が82%と最も高く、「他企業との協力の機会がある」が25%、「消費者支出の増加」が21%と続いた。

業種別では、「食品・飲料・農業」が最も投資拡大意欲が高く、71%の企業が「投資を増加させる」と回答した一方、「ホテル・旅行観光」は、新型コロナウイルスの影響で23%の企業が「投資を減少させる」と回答しており、最も投資意欲減退が目立った。

また、中国での調達あるいは生産を行っている企業のうち、88%が「サプライチェーンの変更を検討していない」とした。そして、全体の企業のうち「生産や調達業務を中国大陸以外に移転した」との回答は3%、「移転を検討しているが実施していない」との回答は2%にとどまった。

中国外交部の趙立堅報道官は12月9日の定例記者会見において、中国英国商会など、在中国外国企業が中国経済の発展が良好とみていることを挙げ、「これは在中外国企業の中国のビジネス環境への信任票だ」との評価を示した。

一方で、今回の調査からは、ビジネス環境においての課題も明らかになった。

中国市場への参入規制については、45%の企業が「制限を受けている」と回答した。前年調査からは9ポイント減少したものの、特に医療・保険(82%)、エネルギー(59%)、IT・電気通信(50%)などの分野において、何らかの制限を受けているとの回答比率が高かった。経営上の課題となる規制としては、「サイバーセキュリティおよびIT分野の規制への対処」が最も影響が大きく、「自社資産の取得と移転」「国有企業や国の補助金を受けているプロジェクトとの競争」が続いた。

2020年1月から施行された外商投資法により、中国でのビジネス展開に影響があったかとの項目については、46%の企業が「影響はない」と回答した。外商投資法については、その有効な実施に当たり関連法令の制定が必要とされており、中国日本商会なども速やかな関連法令の制定を求めている(2020年9月24日記事参照)。

(注)調査は2020年10月12日~11月9日に500社余りの会員企業に対して実施したもので、うち256社から回答を得た。

(藤原智生)

(中国、英国)

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