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テレワークに関する労使の合意成立、労組の要望を政府が後押し

(フランス)

パリ発

2020年12月01日

フランスで、テレワークに関する労使の合意が11月26日に成立した。新型コロナウイルス感染拡大防止対策としてテレワークを導入する企業が急増する中、従来のテレワークの法規制では十分でないとする労働組合の要請を政府が後押しし、11月3日から労使交渉が開始されていた。新たな強制的措置を望まない経営者団体のフランス企業連合(MEDEF)との交渉は難航したものの、5回目の合意書案でようやく妥結に至った。

今回の合意は、労働法と2017年のオルドナンス(政府の委任立法権限に基づく法規)によるテレワークの要件緩和、2005年に締結した業種間合意(Accord National Interprofessionnel)を補完して明確化し、テレワークのグッドプラクティスガイドとしての役割を担う。

具体的には、テレワークに関する企業内や業種別の団体交渉を促し、テレワークは、新型コロナウイルスのパンデミックなど例外的状況を除き、労使双方の合意によることを確認するともに、テレワークの実施条件や可能な業務の特定は雇用主が一方的に決めるものではなく、雇用主の決定を社会経済員会に諮問するなど、労使の対話によるものとした。

また、新型コロナウイルス対策のために、早急かつ大規模なテレワーク導入の必要性に迫られた経験に鑑み、合意書にパンデミックや自然災害、企業の建物破壊など例外的状況や不可抗力によるテレワークの条項を追加した。このような場合に早急にテレワークを実施できように、事前に労使間で、例外的状況下でテレワークが可能な業務範囲や実施条件を特定し、企業内の合意書や企業憲章に盛り込むことを推奨した。

テレワークに伴う必要経費は雇用主の承認後に企業が負担するが、場合によっては必要経費の負担について企業内労使の対話により決定できるとした。さらに、従業員の孤独感や疎外感の防止に関する条項も盛り込んだ。

最終合意案には共産党系の労働総同盟(CGT)を除く4労組が同意の意向を示しており、12月23日までに署名が終了する見込みだ。

エリザベット・ボルヌ労働・雇用・社会復帰相は「労働者からの強い期待があり、テレワークの発展に沿うかたちで労使が合意できたことを喜ばしく思う。企業がバランスよくテレワークを展開できるような枠組みが必要だった。企業は今後、この枠組みを利用して恒常的にテレワークを実施することができる」と表明した。

(奥山直子)

(フランス)

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