第3四半期のGDP成長率は前年同期比マイナス1.2%

(パラグアイ)

ブエノスアイレス発

2020年12月28日

パラグアイ中央銀行は12月22日、第3四半期の実質GDP成長率は前年同期比でマイナス1.2%だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。第1~第3四半期の累計ではマイナス1.0%となった。

産業分野別でみると、6分野のうち農業、電気・水道、建設業の3分野がプラス成長、残りはマイナス成長だった。農業は前年同期比1.2%増となった。大豆を中心にサトウキビ、コメ、トウモロコシの好調な生産が成長を下支えしたが、小麦、マンジョーカ(キャッサバ)の生産は減少した。電気・水道は1.1%増だった。配電と水道は好調だったが、パラナ川の水量の減少により発電は前年同期を下回った。建設業は15.8%増となった。民間、公共工事ともに好調だったこと、天候に恵まれたことが成長を支えた。一方、サービス業は3.9%減で、GDP全体を押し下げる要因となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響により行動規制が導入されたことで、商業、レストラン・ホテル、企業向けサービス、家庭向けサービスがマイナス成長になったが、通信、金融仲介、行政サービスはプラス成長だった。

需要項目別でみると、民間消費支出が前年同期比5.4%減、政府消費支出が5.3%増、総固定資本形成が9.8%増、輸出が1.2%減、輸入が14.8%減となった。内需の弱さがGDPを押し下げた。

なお、中銀が金融機関やエコノミストなどを対象に実施した経済見通しに関するアンケート調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(12月15日付けリリース、調査期間は12月)によると、2020年の実質GDP成長率の見通しはマイナス1.5%となっている。

(西澤裕介)

(パラグアイ)

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