第3四半期GDP成長率はマイナス3.6%、2期連続でマイナス成長

(ナイジェリア)

ラゴス発

2020年11月30日

ナイジェリア国家統計局は11月20日、2020年第3四半期のGDPを発表した。産業全体の実質GDP成長率(前年同期比)はマイナス3.6%で、第2四半期のマイナス6.1%からは回復したものの、2期続けてマイナス成長だった。

石油をはじめとする鉱業部門は、マイナス6.6%だった第2四半期からさらに6.6ポイント落ち込み、マイナス13.2%を記録した。産油量が第2四半期は日量181万バレル(コンデンセートを除く)だったのに対し、当期は167万バレルに減少したことが主な原因とみられる。ナイジェリアは、OPECプラスでの減産合意に基づき、2020年6月から産油量を減らしていたが、OPECプラスが要求したさらなる減産に対応したかたちだ。

他部門では、新型コロナウイルス対策で規制していた経済活動の再開に伴って、セメント製造業が12.0%(前期:マイナス5.5%)、食品・たばこ製造業5.6%(マイナス3.0%)など一部の製造業や、建設業2.8%(マイナス31.8%)などで前期から大幅な回復がみられたものの、GDP全体の8.7%を占める石油部門の低調が、全体の経済成長を押し下げた。

(谷波拓真)

(ナイジェリア)

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