米東部やケンタッキー州、感染拡大を受けて新たな制限措置を発表

(米国)

ニューヨーク発

2020年11月24日

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、米国東部の州などで新たな制限措置が発動されている。

バージニア州のラルフ・ノーサム知事(民主党)は11月13日、州内の1日当たりの新規感染者数(移動平均値)が1,500件となり、これまでのピークだった5月の約1,200件を上回っている現状を受け、新たな措置を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同月15日から有効として、集会(屋内外問わず)の上限人数を250人から25人に縮小し、公共の屋内施設におけるマスク着用義務の対象年齢を10歳以上から5歳以上に拡大するなどの命令を発令した。また、レストラン、バー、醸造所など全ての飲食施設において、午後10時以降の酒類の販売、消費、所持を禁止し、午前0時から午前5時までの間、営業を禁止する。

また、メリーランド州のラリー・ホーガン知事(共和党)は11月17日の会見で、州内の陽性症例が13日間続けて1日1,000件以上を記録し、陽性率が6.85%に達したことを受けて、州全域に適用される新たな措置を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同月20日午後5時から有効として、レストランやバー、その他飲食を提供する施設に対し、テークアウトおよびデリバリーを除き、午後10時から翌日午前6時までの間、営業を禁止する。また、小売店や宗教施設では、屋内飲食やパーソナルサービス(美容室・ネイルサロンなど)などと同様に、収容人数を50%に制限する。加えて、競馬場やスタジアムへの観客入場を禁じる。

さらに、東南中部(注)のケンタッキー州のアンディー・ベシア知事(民主党)は11月18日、州内の新型コロナウイルス感染者数が、過去9週間で約5倍にまで増加したことなどを受け、一部のビジネスや施設での活動などに対する新たな制限措置を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。11月20日午後5時から12月13日の深夜まで適用される。レストランやバーに対し、屋内での飲食提供を禁止するほか、一般の家庭を含む私的な集会の上限人数を最大2世帯8人までに制限する。また、フィットネスセンターやその他の屋内レクリエーション施設では収容人数を33%まで、結婚式や葬儀を含むイベント会場や劇場などでは25人までに限定する。

さらに、オフィスでは収容人数を33%までに制限して、可能な限り在宅勤務を行うよう呼び掛けた。加えて、11月23日から、公立、私立全ての学校で対面での授業を禁止する。中学校と高校では少なくとも2021年1月4日までオンライン授業を継続し、小学校については、所在する郡が感染者の多いレッドゾーン外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに分類されておらず、「ヘルシーアットスクール外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」のガイダンスに従っている場合、2020年12月7日に対面での授業を再開するとした。ベシア知事はまた、「新型コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法(CARES Act)」(2020年3月30日記事参照)に基づく連邦政府からの支給金のうち、4,000万ドルをレストランやバーへの資金援助に充て、条件を満たす事業体に対し、1事業体当たり最大2万ドルを提供すると発表した。

(注)米国国勢調査局による分類

(樫葉さくら、大原典子)

(米国)

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