第1~3四半期のインターネット小売額は約1割増の8兆元超え

(中国)

中国北アジア課

2020年11月10日

商務部は11月3日、「2020年第1~3四半期インターネット小売市場発展報告」(以下、報告)を発表した。報告によれば、中国の2020年第1~3四半期のインターネット小売額は前年同期比9.7%増の8兆65億元(約120兆975億円、1元=約15円)で、実物商品のインターネット小売額(注1)は15.3%増の6兆6,000億元となり、社会消費品小売総額に占める割合は24.3%と、前年同期より4.8ポイント上昇した。

報告によれば、「新型コロナ禍」で、ライブ配信、生鮮EC(電子商取引)、無人小売り、オンラインサービス(オンライン教育やリモートワークなどを含む)などの新たな消費モデルの成長が著しく、オンライン教育の取引額は前年同期の2.6倍、同関連サービスを提供する教育機関は39.1%増、教員数は53.7%と急増した。

越境ECについて、第1~3四半期の越境EC小売輸入額は前年同期比17%増(金額は未発表)で、国・地域別では、日本(16.3%)、米国(15.1%)、オーストラリア(8.9%)、商品別では、化粧品(32.7%)、食品(24.4%)、アパレル(12.9%)の順となった(添付資料図1、図2参照)。

商務部は、インターネット小売市場が力強い成長を続けており、内需を牽引し、双循環(注2)を量と質の双方で推進している、と評価している。

(注1)インターネット小売額は、実物商品と非実物商品(バーチャル商品、サービス)の販売額に分かれている。

(注2)国内循環と国際循環の2つの循環を指す。

(方越)

(中国)

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