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ザンビア政府、債権者団体と返済延期の交渉まとまらず、実質的なデフォルトに

(ザンビア、南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2020年11月18日

ザンビア財務省は11月13日、同国が起債したユーロ債の返済延期(2020年10月5日記事参照)を求めて債権者団体との会合を実施した。しかし同日、債権者団体は政府の要求を受け入れなかったとし、10月14日から2021年4月21日までに返済義務が発生している債務の支払いを行わないと発表した。

政府は9月22日に同債務の返済延期を求める「同意要請(consent solicitation)」を債権者団体に通知し、当初は10月20日に会合を実施する予定だったが、債権者の出席が定数に満たず延期されていた。今回の会合で、政府が既に返済期限が過ぎている債務を含め返済の意思がないことを表明したことにより、実質的な債務不履行(デフォルト)状態にあることが明らかとなった。ザンビア政府の発表では、2027年までに総額約30億ドルのユーロ債の返済が必要とされているが、返済の見通しは不明だ。同国は近年、主要輸出品の銅の価格低迷に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により財政状況が悪化している。

ザンビア政府は今回のユーロ債のほかに、銅の主要輸出相手国である中国政府から多くの借り入れを行っており、財政状況の悪化を受けて、中国政府にも債務返済延期を求めてきた。ザンビア財務省は10月27日、中国輸出信用保険(Sinosure)が保証した2020年10月期限の債務返済に関し、中国国家開発銀行(CDB)との間で6カ月間延期の合意に至ったと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。また、今回のユーロ債債権者団体との会合後、ザンビア財務省は中国輸出入銀行(Exim Bank Of China)との間で、2020年12月末が期限の約1億1,000万ドルの債務返済延期で合意に至った、と複数のメディアが報じている。中国のザンビアへの比較的柔軟な対応がみられるが、2021年以降の取り扱いは定かになっていない(ロイター11月16日)。

米国の大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、今回の債権者団体との会合前となる10月22日、ザンビアの短期および長期債務格付け(外貨建て)を「選択的デフォルト(SD)」に格下げした。南アフリカ共和国の大手銀行ネドバンクのイサック・マツェゴ・エコノミストは11月17日、「ザンビア政府は既に完全なデフォルト(complete default)に陥っていることから、大手格付け会社は今後デフォルトに格下げするだろう」との見方をジェトロに示した。

(高橋史)

(ザンビア、南アフリカ共和国)

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