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財務省、農業への金融支援強化を表明

(フィリピン)

マニラ発

2020年11月13日

フィリピン財務省(DOF)のカルロス・ドミンゲス大臣は11月4日、同国の農業を生産性の高い成長分野へと変えるために、地方金融機関が主導して農業への金融支援を強化し、農場や物流システムへの投資を促進していくことが必要との考えを表明した。農業への投資を急速に行って生産性を高めることで、食料の供給と価格を維持し、生産者の市場拡大を実現できると説明した。財務省の発表では、農業の生産性を向上させる主な施策として以下の2点を挙げている。

1点目の施策は、2020年8月に可決された「新型コロナウイルス対策法第2弾」による農業分野の企業への資金提供だ。同法では、フィリピン開発銀行やフィリピン不動産銀行などの政府系金融機関への公的資金の資本注入を行い、これら政府系金融機関による民間企業への資金提供の機能強化を図った。地方金融機関は政府系金融機関から資金調達を行うことで農業への積極的な貸し出しが可能になるとドミンゲス財務相は説明している。また「新型コロナウイルスに対する金融業の強靭(きょうじん)化法案(FIST法案)」(注)が可決されれば、金融機関が抱える不良債権・資産の処理が進み、金融機関の貸し出しが拡大するとしている。

2点目の施策は、コメの関税収入を原資として、コメ農家への資金面のサポートを行うコメ競争力増進基金(RCEF)の創設と同基金による農家へのサポートだ。政府は2019年3月にコメの輸入数量制限を撤廃し、輸入に関税を付す「改正農業関税化法」を施行し、コメの輸入緩和を行った。政府は同法の中にRCEFの創設を盛り込み、2019年から毎年100億ペソ(約220億円、1ペソ=約2.2円)の予算を6年間割り当て、コメ農家の機械・設備導入や土地・品種改良を資金面でサポートすることを定めた。2019年6月のフィリピン国家経済開発庁(NEDA)の発表によると、関税政策により農業の成長が加速し、加えて、収益性の低い農業から労働力が移動することで、2025年には国内総生産を0.13%引き上げると推計する。

(注)「新型コロナウイルスに対する金融業の強靭化法案(FIST法案)」では、銀行は特別目的会社を通じて不良資産を外部へ移管でき、移管に際しては諸税の減免などが受けることができる。

(吉田暁彦)

(フィリピン)

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