10月の自動車販売台数、2桁の伸び維持、商用車や新エネ車が好調

(中国)

上海発

2020年11月12日

中国自動車工業協会(CAAM)が11月11日に発表した10月の自動車販売台数外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは前年同月比12.5%増の257万3,000台になった。4月以降7カ月連続で前年同月比増加となり、特に5月以降続く2桁の増加トレンドを10月も維持した。

内訳をみると、乗用車が9.3%増の211万台、商用車は30.1%増の46万4,000台となった。商用車は4月以降、前年同月比で30%以上の増加を続けている。新エネルギー車は前年同月比で約2倍の16万台となり、7月に前年同月比でプラスに転じて以降、販売台数の回復ぶりが顕著になっている。

1~10月の自動車販売台数は前年同期比4.7%減の1,969万9,000台で、依然としてマイナスだが、減少幅は1~9月時点より2.2ポイント改善した。新エネルギー車も前年同期比7.1%減の90万1,000台、減少幅は1~9月時点より10.6ポイント縮小し、急速な改善をみせている。

11日に行われたCAAMの記者会見によると、ビッグセールの「ダブルイレブン」と、モーターショー、農村への新エネルギー車の普及活動(2020年9月11日記事参照)が重なり、自動車需要は着実に回復している。しかし、国際環境は依然として複雑で厳しく、多くの不確実性と不安定性がある。新型コロナウイルス輸入症例と国内感染拡大の防止に関する圧力は依然存在しているため、市場の需要回復に対してリスクをもたらすとしている。

なお、10月22日に行われた国務院の記者会見で、工業・信息化部の黄利斌報道官は、2020年の自動車販売台数は前年比3%程度の減少で2,500万台近くになると予測し、2021年はプラス成長に転じるだろうと述べた。

(高橋大輔)

(中国)

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