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米国大統領選挙結果、タイでは通商・産業政策面で好感

(タイ、米国)

バンコク発

2020年11月13日

タイのプラユット首相は11月8日、米国大統領選挙で勝利を確実にした民主党のジョー・バイデン氏に「タイ政府と国民を代表して、あらゆる面での成功を祈るとともに、米タイ間のさらなる協力強化に向けて緊密に連携していくことを期待している」との祝意を述べた。

特に、通商上の予見性が高まるとの期待は高い。ジュリン・ラクサナウィシット副首相兼商務相は「米中貿易摩擦が現状から緩和されると認識している。その上で、一般特恵関税制度(GSP)などの障壁措置が緩和されることを期待したい」と述べた(「バンコクポスト」紙11月10日)。さらに、「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTTP、いわゆるTPP11)については、米国の動向を注視する」とも述べている(同紙)。

トランプ米国大統領は10月30日、タイ産の231品目へのGSPの適用を、2020年12月30日付で追加停止すると発表した(2020年11月5日記事参照)。タイ商務省外国貿易局は、231品目のうち、米国に輸出している商品などは147品目にとどまり影響は限定的、とのコメントを発表しているが、対象品目の見直しは2019年に続くもので、タイ政府はその都度、対応を迫られている状況だ。またCPTPPについては、当初は新規加盟に意欲的だったものの、自国の産業が阻害される可能性もあることから、2020年8月のCPTTP参加国による委員会での参加申請を見送った経緯がある。

さらに、タイとの産業政策の親和性を指摘する声もある。スリヤ・ジュンルンルアンキット工業相は、温暖化防止や再生可能エネルギーの普及などを重点施策としているバイデン氏について、「BCG(バイオ・循環型・グリーン)経済や電気自動車(EV)を推進する立場の同省と政策が一致している。環境にやさしい経済への転換は、タイの産業発展に寄与するだろう」と述べた(「クルンテープトラキット」紙11月10日)。タイ政府は新型コロナウイルスからの経済復興にBCG経済のコンセプトを用いており、食品・農業、環境、健康、エネルギー、労働(人材)の分野を積極的に支援して、新型コロナウイルス禍からの復興を目指す考えを示している。

カシコン銀行傘下の民間調査会社カシコンリサーチは、バイデン氏が当選した場合、2021年のタイの対米輸出額は前年比10~12%増の367億~373億ドルに拡大する、と試算。一方、トランプ氏が再選した場合、前年比の増加は5%未満で輸出額は350億ドル程度にとどまると試算した。

(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパ―)

(タイ、米国)

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