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ホーチミン市、区議会などの廃止決定

(ベトナム)

ホーチミン発

2020年11月26日

ベトナム国会は11月16日、「ホーチミン市都市政権の実施に関する決議」を採択した。これにより、ホーチミン市では区以下の人民評議会(地方議会)は廃止される。

ホーチミン市の行政区画は現在、19区5県(以下、区レベル)からなり、各区・県の下に坊・村・町(以下、街区レベル)がある(注1)。現在は地方政権組織法の規定に基づき、市、区レベル、街区レベルの3層いずれにも、人民委員会(地方行政機関)と人民評議会が設置されている(注2)。今回の決議により、地方政権組織法の例外として、ホーチミン市では区・街区レベルの人民評議会を廃止する(添付資料表参照)。

同市では、交通渋滞や洪水、環境汚染など、急速な都市化に伴う諸課題への迅速な対応が必要になっている。これまでは区・街区レベルで人民委員会が社会経済計画案を作成し、それぞれの人民評議会による承認を得る手続きが必要だった。これらの手続きがなくなることにより、社会経済計画の作成にかかる期間の短縮が期待できる(「ベトナム・ニュース」11月17日)。また、組織の合理化に伴う人員削減や財政支出の抑制など行政の効率化が期待されており、5年間で約1兆2,000憶ドン(約54億円、1ドン=約0.0045円)の削減効果が見込まれている(「VNエクスプレス」11月2日)。

また、ホーチミン市は、有権者の声が地方議会に適切に反映されるよう、市の人民評議会の常勤議員数を増やす方向だ(「ファップルアット」紙電子版11月20日付)。さらに市内の「2区」「9区」「トゥードゥク区」を合併し、ホーチミン市直轄の第1級市「トゥードゥク市」(2020年11月26日記事参照)を新設し、人民委員会と人民評議会を設置する(「VNエクスプレス」11月16日)。

決議は2021年1月1日に発効し、区以下の人民評議会は同年7月1日から廃止される。

(注1)ベトナム憲法は地方行政について、全国一律に省・直轄市(以下、省級)、県・郡・市社(以下、県級)、社・坊・市鎮(以下、社級)の3層の行政単位を設置すると定めている。ホーチミン市中心部の県級行政単位は「郡」だが、日本語では「区」と称されることが多いため、本稿でも「区」を用いた。

(注2)2008年の「県・郡・坊における人民評議会の不組織の試行」に関する国会決議(議決26/2008/QH12) に基づき、2009年4月からホーチミン市を含む10省・市の県級、社級で人民評議会が試行的に廃止された。2015年に国会で成立した地方政権組織法はこの試行を中止することを定め、2016年に試行は中止された。

(比良井慎司)

(ベトナム)

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