文大統領、2050年までにカーボンニュートラル目指す

(韓国)

ソウル発

2020年10月29日

韓国大統領府(青瓦台)は10月28日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の2021年度予算案施政演説を公表した(2020年9月8日記事参照)。その中で文大統領は、総額555兆8,000億ウォン(約51兆1,336億円、1ウォン=約0.092円)の2021年度予算について、「危機の時代を超えて先導国として跳躍するための予算」と述べた。

予算案では、新型コロナウイルスによる危機の克服と経済活性化のために、「韓国版ニューディール政策」予算として、デジタルニューディール関連に7兆9,000億ウォンを投じ、データの収集・加工・活用のための「データダム」事業や教育、医療などの非対面産業の育成、防災のデジタル化などの事業を実施する。

グリーンニューディール関連として8兆ウォンを投じ、石炭火力発電から再生可能エネルギーへの転換や、電気自動車(EV)や水素自動車の普及を後押しする。文大統領は、国際社会とともに気候変動問題に積極的に対応し、2050年までにカーボンニュートラル(注)の実現を目指すと宣言した。

研究開発分野では、システム半導体や未来の車、バイオヘルスの新産業分野に4兆ウォン、データ、ネットワーク、人工知能(AI)分野にも3兆1,000億ウォンを計上し、世界をリードする国への転換を目指す。

(注)カーボンニュートラルとは、二酸化炭素(CO2)の排出量と吸収量とがプラスマイナスゼロの状態を指す。

(当間正明)

(韓国)

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