2021年予算案は前年比8.5%増、韓国版ニューディール政策を本格推進

(韓国)

ソウル発

2020年09月08日

韓国政府は9月1日、2021年(1~12月)予算案を閣議決定した。規模は前年比8.5%増の555兆8,000億ウォン(約49兆4,662億円、1ウォン=約0.089円)(添付資料表参照)で、伸び率は3年連続で8%超となった。

予算編成は韓国版ニューディール政策の本格的な推進を軸に、(1)新型コロナウイルス感染拡大からの景気回復、(2)未来成長動力の確保、(3)雇用・社会セーフティーネットの拡充、(4)国民生活の改善を中心に行われた(2020年7月17日記事参照)。

分野別にみると、産業・中小企業・エネルギー分野には、デジタル経済や低炭素エネルギーへの転換など、韓国版ニューディール関連投資を中心に、前年比22.9%増の29兆1,000億ウォンを割り当てた。雇用関連には20.0%増の30兆6,000億ウォン、保健・福祉・労働分野全体では歳出の36.0%に当たる199兆9,000億ウォンを計上した。政府は200万人以上の雇用の維持または創出を支援するとし、高齢者や障害者の雇用を拡大するとしている。

研究開発(R&D)予算は12.3%増の27兆2,000億ウォンとなり、新再生エネルギーなどグリーン産業の育成、DNA〔データ、ネットワーク、人工知能(AI)〕や、BIG3(システム半導体、バイオヘルス、未来車)など未来産業の活性化を支援する。国防予算は5.5%増の52兆9,000億ウォン、社会間接資本(SOC)予算は11.9%増の26兆ウォンとした。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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