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総債務残高の対GDP比率が急拡大、債務削減が急務

(韓国)

中国北アジア課

2020年10月28日

韓国経済研究院(KERI)が10月19日に発表した報告によると、韓国の2020年第1四半期末の総債務残高の対GDP比率(以下、対GDP比率)(注)は243.7%と、2017年末の217.9%から25.8ポイント大幅に拡大した(添付資料表参照)。

韓国の対GDP比率(243.7%)は、米国(264.6%)、欧州平均(265.7%)よりやや低い水準だが、同報告は、同比率の水準ではなく拡大の速度が問題点、と指摘している(日本の対GDP比率は382.7%)。韓国の同比率の2017年から2020年第1四半期の拡大幅(25.8ポイント)は、OECD28カ国のうち、チリ(32.5ポイント)に次いで2番目に大きかった。

部門別の対GDP比率は、家計95.9%、企業105.1%、政府42.7%となり、民間部門の債務が全体の8割強を占めた。同期間の拡大幅(かっこ内はOECD28カ国中の順位)は、家計6.5ポイント(1位)、企業12.5ポイント(3位)、政府6.8ポイント(4位)、と、全ての部門で高順位を占め、とりわけ家計部門の債務拡大のペースが他国に比べて速かった。

同報告では、各部門の対GDP比率の拡大について、(1)家計部門は住宅取引の活発化による住宅ローンの急増、(2)企業部門は景気低迷による収益悪化に伴う運転資金需要の急増、(3)政府部門は財政収支の赤字化など、が主な要因と分析している。

同報告は「債務の急増は経済成長を阻害し、財政や金融危機の発生につながる危険性があるため、官民ともに債務削減を推進する必要がある」と警鐘を鳴らす。起業しやすい環境の整備によって成長力を高め、「企業収益と個人所得の増大→税収増加」の好循環の実現により債務削減を進めるべきと強調している。

(注)総債務残高は、政府、企業(金融を除く)、家計の3部門の合計額で、2020年第1四半期末の残高は4,686兆ウォン(約422兆円、1ウォン=約0.09円)。2020年のGDPは国際決済銀行(BIS)の見通しによる。

(原実)

(韓国)

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