入国許可発行日数が短縮、隔離施設の選択が可能に
(マレーシア)
クアラルンプール発
2020年10月16日
マレーシアの入国管理局外国人サービス部門(ESD)は10月8日、入国手続きガイドラインを改定し、入国管理局長の入国許可発行までの日数を14営業日から3~5営業日に短縮した。また、入国者の隔離を管理する国家災害管理庁(NADMA)は10月14日、自身で事前予約をすることを条件に、NADMAが指定する一部のホテルの中から、入国後の隔離場所を選択可能とする措置
を発表した。
入国までの期間短縮、隔離環境改善の見込み
10月15日時点で、マレーシア国外(日本)から入国する場合の基本的な入国の流れは以下のとおり。
【出発前】
(1)管轄省庁・政府機関からサポートレターを入手
(2)サポートレターを添えて、入国管理局長官の入国許可を取得(オンライン申請)
(3)政府所定の「確約書(Letter of Undertaking)」フォームに入力し、雇用パスなどの認可書、パスポートコピー、Eチケットとともに、出発の3営業日前までに、在日マレーシア大使館にメールで送付(mwtokyo@kln.gov.myおよびconsular.tyo@kln.gov.my宛て)。同大使館が発行する渡航通知書(Travel Notice)を取得。
(4)出発3日前までに、政府の健康状態管理用公式アプリ「MySejahtera」に登録
(5)入国3日前以内にPCR検査を受け、英文の陰性証明書を取得(任意)
(6)NADMAが指定する隔離対応ホテル(注)を予約(空港からホテルまでの交通手段の手配を含む)し、支払いを済ませ、予約票を入手(希望者のみ)
【マレーシア到着後(入国審査前)】
(7)PCR検査
【入国後】
(8)14日間の政府指定のホテル・施設または自身で予約したホテルでの隔離(事前に希望のホテルを予約している場合は、予約票を提示)
(9)隔離13日目の抗体検査
駐在員や帯同家族の入国に当たって、入国許可の発行の遅れや隔離場所が選択できず、設備や対応が不十分なホテルが割り当てられる可能性がある点は日系企業にとって大きな問題だったが、今回の措置によって入国までの期間の短縮や隔離環境の改善が見込まれる。
また、マレーシアに滞在する長期パス保持者の出国および再入国ガイドラインも改定され、入国と同様、入国管理局から取得する出国および再入国許可の発行日数が3~5営業日に短縮された。
(注)10月15日現在で、セランゴール州5カ所、クアラルンプール市内4カ所の計9カ所のホテルが指定。
(田中麻理)
(マレーシア)
ビジネス短信 3f6571b54500fdf1