「新型コロナ禍」に端を発する通関上の支障はなし

(ロシア)

モスクワ発

2020年10月01日

ジェトロがロシアで8月に実施した通関問題アンケート結果によると(9月21日発表)、過去1年間のうちに通関問題・トラブルに直面したと答えた企業の割合は45%(前回調査に比べ3ポイント減)だった。新型コロナウイルス感染症の流行拡大に端を発した問題はみられなかった。

このアンケートは、ジェトロとモスクワ・ジャパンクラブ商工部会通関委員会がサンクトペテルブルク日本商工会の協力を得て、在ロシア日系企業を対象に毎年行っている。今回は64社(製造業8社、非製造業56社)から回答を得た。

過去1年間に通関に伴う問題・トラブルに直面した企業の割合は45%(前回調査比3ポイント減)で、2019年下期での発生が59%、2020年上期は86%だった。新型コロナウイルスに関連した事例はなく、むしろ、今回のような非常時に通関処理の大幅な遅延をはじめとする重大な問題が発生しなかったことを称賛する声が聞かれた。

主な問題・トラブル事項としては、「追加文書の提出要求」が過去の調査と同様に上位にランクインした(添付資料図1参照)。「抜き打ち検査・事後調査の件数・頻度増加」と「税関からの照会件数・頻度増加」が前回調査と比べ、それぞれ5ポイント、1ポイント増加した一方、例年上位に挙がる「適用HSコードの修正要求」「課税標準価格(通関申告価格)の修正要求」は前回に比べ、それぞれ9ポイント、23ポイント減少した。

問題・トラブルの発生場所については、シェレメチェボ税関(日本からの航空貨物の主要取り扱い場所のモスクワ・シェレメチェボ空港を管轄)と、バルト税関(サンクトペテルブルク港を管轄)、モスクワ州税関が上位に挙がった(添付資料図2参照)。そのほか、ノボロシイスク税関(ロシア南部黒海沿岸のノボロシイスク港を管轄)や中央物品税税関(注)での発生が前年よりも増加した。

税関行政改善の取り組みでは、税関申告の電子化・簡素化が進んでいると評価する企業が多かった一方で、税関ポストや担当者によって判断・要求が異なる点は、例年と同様に対応に苦慮している実態が明らかになった。

(注)自動車、アルコール製品、たばこ製品など物品税対象品目を専門に扱う税関支所。

(戎佑一郎)

(ロシア)

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