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第2回の米国大統領候補者討論会、選挙結果への影響は限定的

(米国)

ニューヨーク発

2020年10月26日

第2回にして最終となる米国大統領候補者討論会が10月22日、テネシー州ナッシュビルで開催された。現職大統領で共和党候補のドナルド・トランプ氏と、民主党候補のジョー・バイデン前副大統領が90分にわたり、新型コロナウイルスとの闘い、国家安全保障、医療制度、移民・家族、人種問題、気候変動、リーダーシップの分野で議論を交わした。

世論調査で、全米の平均支持率およびカギとなる激戦州の一部でも苦戦しているトランプ氏が、選挙の流れを変える結果を残せるかが焦点だったが、米国主要メディアや識者の多くはそこまでの結果ではなかった、と評している。CNNが討論会直後に実施した世論調査でも、バイデン氏が勝者と回答した割合が53%と、トランプ氏の39%を引き離した。

討論全体を通してトランプ氏は、バイデン氏が8年間の副大統領期間も含めた47年間の政界でのキャリアで何も成し遂げなかった、と攻勢をかけた。一方、バイデン氏は、新型コロナウイルスや人種問題などでトランプ氏の対応を批判し、今回の選挙では「この国の品性(character)がかかっている」と、トランプ氏との違いを際立たせることに努めた。

冒頭のテーマで、有権者の関心も高い新型コロナウイルスへの対応では、ウイルスに対する両者の見方の違いが鮮明になった。トランプ氏は、現政権の成果を強調した上で、自身がウイルス感染から回復した経験を踏まえて「ウイルスはもうすぐ消えていく」と発言した。対するバイデン氏は、感染者数が再び増加している状況を受け、米国は「暗い冬に突入しつつあるが、彼(トランプ氏)には明確な対策がない」と批判した。

両者とも、追加の景気刺激策の必要性を主張したが、その規模と範囲については平行線をたどった。バイデン氏は、下院民主党が5月に可決した3兆ドル規模の法案(H.R.6800外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、HEROES法)に基づき、州・自治体に広く資金援助をする必要性を訴える一方、トランプ氏は、民主党が統治する自治体は統制がとれていないため援助するに値しないとの考えを強調した。トランプ氏は、いったんは追加の景気刺激策に関する議会民主党との協議を停止する考えを表明したが(2020年10月7日記事参照)、その後、協議を再開している。しかし、トランプ氏は今回、討論中に「ナンシー・ペロシ(下院議長)が、(ホワイトハウスの案を)承諾したくない」ため交渉が進まない、としており、選挙前に妥結できるか不透明となっている。

両者はその他のテーマでも従来の主張を繰り返し、あらためて立場の相違が浮き彫りとなった。「ワシントン・ポスト」紙電子版(2020年10月25日)によると、米有権者の2割を超える約5,860万人が事前投票を済ませているが、いずれの候補に投票するかを決めかねている層の取り込みは、11月3日の大統領選挙当日までに各候補が全米各地で開催する選挙集会などにかかってくる。

(磯部真一)

(米国)

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