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8月の正規雇用が前月比で増加に、製造業と建設業を中心に雇用回復

(メキシコ)

メキシコ発

2020年09月16日

メキシコ社会保険庁(IMSS)は9月12日、8月末時点の民間部門正規労働者数と雇用主数を発表した。8月末時点の正規労働者数は1,958万8,342人となり、前月と比べ9万2,390人増加し、新型コロナウイルスの感染拡大が本格化した4月以降、初めて前月から増加に転じた。雇用主の数も前月末比1,027増えており、経済活動の回復がうかがえる(添付資料表参照)。アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール(AMLO)大統領は、経済は既に底を打ったとし、今後はV字回復を遂げると楽観視している。しかし、3月末時点と比べると正規労働者数は依然として89万4,601人、雇用主数も5,409少ないため、新型コロナウイルスによる経済危機で失われた雇用を取り戻すまでの道のりは長い。

8月に創出された正規雇用のうち、4万7,785人が常時雇用、4万4,605人が期限付き雇用だ。産業別にみると、製造業が4万1,518人と最多で、建設業(3万3,345人)、社会・地域サービス(2万1,687人)、農林水産業(1万165人)と続く。

経済活動人口の増加を考慮すれば今後160万人の雇用創出が必要

過去12カ月間の民間部門正規雇用の増減(添付資料図参照)をみると、AMLO政権発足(2018年12月1日)以降の経済低迷により、正規雇用創出数は減少を続け、2018年11月末時点の70万1,935人から2020年2月末には31万3,543人まで減少した。3月以降、新型コロナウイルス対策の休業要請の影響を受けて多くの正規雇用が失われ、8月末時点では過去12カ月で83万3,668人の減少となっている。

国立統計地理情報院(INEGI)の全国就業雇用統計(ENOE)によると、メキシコの経済活動人口の年間増加数は、過去5年間(2015年第1四半期~2020年第1四半期)の平均で105万5,482人となっており、平均年齢28歳(2019年央時点)の若い人口構成が影響し、毎年約100万人の雇用創出が求められている。就業人口の構成でみると、民間部門の事業所で働く労働者は全就業人口の77.0%(過去5年間の平均)を占めるため、1年間で約80万人の正規雇用を民間部門で創出できれば、失業者や就業人口の56.1%(2020年第1四半期時点)に及ぶインフォーマル就労者(注)を大きく増やさずに済む。ただ、メキシコでは年間80万人弱の正規雇用が創出できた年はほとんどなく、インフォーマル就労率が下がらない要因となっていた。本来は80万人弱の雇用創出が求められている中で、現時点で83万人の雇用が失われている現状から考慮すると、今後、短期的に求められる雇用創出数は約160万人に上る。

(注)雇用主との間に合法的な雇用契約がなく、社会保険にも加入していない労働者。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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