衛生緊急事態6度目の延長、10月10日まで

(モロッコ)

ラバト発

2020年09月11日

モロッコ政府は9月9日の閣議で、9月10日まで延長されていた「衛生緊急事態」(2020年8月13日記事参照)を、10月10日午後6時までさらに延長すると発表した。今回で6度目の延長となる。

モロッコでは、新型コロナウイルスの感染拡大が続いている(添付資料図参照)。モロッコ保健省によると、9月9日の新規感染者数は2,157人、累計7万7,878人、死者数1,453人となった。累計感染者数は、アフリカ大陸では南アフリカ共和国、エジプトに次いで3番目となる。

また、モロッコへの入国、都市の封鎖について以下の現地報道がされており、感染拡大が進む中、今後も政府の発表、現地報道を注視していくことが必要だ。

9月4日付の報道:モロッコ経団連(CGEM)は、モロッコ外務・アフリカ協力・在外モロッコ人省から、9月10日以降、モロッコ企業からの招待状を持つ外国人ビジネス関係者はモロッコに入国可能となり、招待状を発行した企業を訪問できる措置を承認された、と発表した。

9月6日付の報道:モロッコの現地報道(「LE MATIN」9月6日)によると、CGEMは、モロッコ外務・アフリカ協力・在外モロッコ人省から、上記措置は9月6日から適用されること、また、モロッコのホテル予約確認書を持つ外国人旅行者の入国についても合意を得た、とした。入国者は、出発日の48時間前までに発行されたPCR検査の陰性証明書および抗体検査の証明書の提出といった、モロッコの水際対策を順守することが求められる。

また、モロッコ保健省は、モロッコ最大の商業都市のカサブランカにおける新型コロナウイルスの感染拡大により、9月7日正午から14日間、以下の措置を取ると発表した。

  • カサブランカへの出入りを原則禁止。移動には地方当局による特別許可が必要となる。
  • 全ての教育機関を閉鎖し、オンライン授業を実施。
  • 閉店時間を、地元の市場は午後3時、カフェ、商店は午後8時、レストランは午後9時とする。
  • 午後10時~翌午前5時は外出禁止。公衆衛生、治安維持の担当者および重要分野の従業員、商品運送業者は夜間労働許可をもって除外される。

(石橋洋一郎)

(モロッコ)

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