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憲法改正に向け、要件緩和に向けた議論が活性化

(タイ)

バンコク発

2020年09月23日

タイではここ数カ月、憲法改正や議会の解散などを要求する反政府デモが全国で発生、活発化している。その背景にあるのは、現行憲法である2017年憲法への批判だ。憲法では上院(定数250)、下院(定数500)の二院制が規定されているが、上院では任命制が採用されており、軍政下で任命されたため、プラユット首相を支持する連立与党に有利な政権運営が可能とみられている。

こうした批判を受け、プラユット首相は8月初旬、現行憲法改正に前向きな姿勢を表明。与野党ともに憲法改正の草案作成に着手した。その中で、国民投票を含む憲法改正要件およびプロセスについて規定した、憲法第256条の改正が焦点となっている。具体的には、一部の野党は8月17日に下院議長へ、国民投票の免除(現行憲法において、憲法改正における国民投票は必須)や憲法起草委員会設立などを盛り込んだ憲法改正の草案を提出。与党も9月1日、憲法改正に関する草案を提出した。

これらの草案については、9月23~24日の議会において議論される予定だ。

なお、憲法第256条のポイントは以下のとおり。

第256条に定める憲法改正のルールおよび手順

  • 発議要件:(1)内閣、(2)議会(現有下院議員の5分の1以上もしくは現有両院議員の5分の1以上)、または(3)5万人以上の有権者の提案のいずれかが必要。草案は議会の3回の読会で審議される。
  • 第一読会:原則として修正草案を受理するか否かを審議する。受理要件は、現有両院議員の半数以上(うち上院議員の3分の1以上)の賛成。
  • 第二読会:法案の逐字審議が行われる。逐字審議においては、構成員(注)の半数以上の賛成が必要。
  • 第三読会:最終投票。第二読会での法案通過日から15日以降に実施される。可決要件は、(1)現有両院議員の半数以上(うち上院議員の3分の1以上)の賛成、および(2)大臣、下院議長、副下院議長のいずれもメンバーに有しない政党(野党)議員の20%以上の賛成。
  • 第三読会を通過した草案は、王室の承認を得る手続きに入る(法案が通過した日から15日以降)。

(注)構成員とは、上院および下院に所属する審議員。

(ナオルンロート・ジラッパパー)

(タイ)

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