ボゴタ市が経済活動再開を加速
(コロンビア)
ボゴタ発
2020年09月25日
ボゴタ市のクラウディア・ロペス市長は9月21日、条例第207号を公布し、経済活動再開を加速するための措置を発表した。同条例は即日施行された。同措置は、業種別の活動曜日規制や通勤率規制および外出規制を廃止するもの。小売・製造・建設業では時間規制が残るものの、同措置により、ほぼ全ての経済活動が再開できることになった。公共交通機関の混雑緩和のため、次のとおり時間制限が設けられている。
- 小売店および必要不可欠でないサービス:午前10時以降
- 必要不可欠でない製品に関わる製造業:午前10時から翌朝5時
- 住宅地外における建設業:午前10時以降に開始
- 住宅地における建設業:午前10時~午後7時
- 教育機関:一部の対面についてボゴタ市教育局の指定する時間
- 大規模商業施設およびスーパー:制限なし(収容人数は50%まで)
- ジムおよびトレーニング施設:制限なし
なお、バー、ディスコおよび閉鎖された空間での大規模イベントは引き続き禁止される。また緊急事態宣言発令中(2020年11月30日まで)は、公共および民間セクターともに出勤が必須でない労働者は在宅勤務を継続しなければならない。
条例では、雇用者に対し、労働者が新型コロナウイルス感染疑いの症状を発症した場合、ボゴタ市に報告することを義務付けている。同時に、最低10日間の隔離措置を行い、労災システムの運営者および医療保険機関へ通報を行うこと、またボゴタ市保健局
に届け出ることも義務付けている。
ロペス市長は同日、条例第208号を公布し、渋滞緩和のためにナンバープレートの末尾番号による車両の移動制限を再開することも発表した。同条例は翌日22日から施行された。条例208号によれば、月曜日から金曜日の午前6時から午前8時30分、午後3時から午後7時30分の移動が制限される。ただし、出発地から到着地まで運転手を含めて3人以上が乗車する車両、ハイブリッド車および電気自動車、医療従事者などは規制対象外となる。
ボゴタ市は、8月27日から曜日別で経済活動を再開する「ボゴタ新常態」をスタートさせているが(2020年8月28日記事参照)、オフィス街も商業施設も、まだ人出が戻っていない。保健省によれば、全国の新規感染者数は、ピークは過ぎたが依然として1日当たり6,000人から7,000人の間で推移している。企業などが全面再開するにはまだ時間がかかりそうだ。
(茗荷谷奏)
(コロンビア)
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