新型コロナの警報レベル2をさらに1週間延長

(ニュージーランド)

シドニー発

2020年09月15日

ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は9月14日、新型コロナウイルスの警報レベルについて、ニュージーランド全土で実施されているレベル2の措置を延長すると発表した。ニュージーランドでは現在、102日ぶりの市中感染発生に伴い、4段階ある警報レベルを再び引き上げている(2020年9月8日記事参照)。

アーダーン首相は「市中感染の再発が確認されたオークランドでは、8月末にレベル2へ移行してから2週間が経過した現在でも、引き続き市中感染が発生していることから、感染拡大のリスクが継続している」と説明し、9月21日に警報レベルの設定を再度見直すとした。また、次回見直しの時点で市中感染の抑制が継続している場合、オークランド以外の地域では9月21日午後11時59分からレベル1へ移行する方針を明らかにした。なお、オークランドについては、次回見直しの際に集会人数の制限措置の緩和について検討するとしており、緩和に合意した場合は9月23日から適用される見通しだ。

また、アーダーン首相は、9月14日から飛行機、バス、電車などの公共交通機関における社会的距離制限を緩和し、乗客数の制限を撤廃すると発表した。ただし、公共交通機関利用時は、引き続きマスク着用義務が課されている。

経済活動は回復の兆しか

ニュージーランド財務省が発表した最新のデータによると、オークランドでは、警報レベルが2に引き下げられて以降のカード決済額が、6月9日から約2カ月間続いたレベル1の時点と同程度にまで増加し、大型車の交通量も前年同期を上回る水準に達したという。オークランド以外の地域でも、カード決済額はレベル1時点の水準に回復し、大型車および普通車の交通量は2019年の水準を上回ったとされている。

(住裕美)

(ニュージーランド)

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