第2四半期の対外直接投資、製造業中心で急減

(韓国)

ソウル発

2020年09月24日

韓国企画財政部が9月18日に発表した「2020年2四半期の対外直接投資動向」によると、韓国の2020年第2四半期の対外直接投資額は前年同期比27.8%減の121億4,000万ドルとなり、第1四半期(4.0%減)の減少幅を大きく上回った。韓国の対外直接投資額は、前年まで5年連続で過去最高を更新した(2020年3月27日記事参照)が、2020年は新型コロナウイルスの影響を受けて、製造業を中心に急減している。

業種別にみると、製造業が前年同期比62.7%減と最も減少幅が大きく、金融・保険業も21.3%減少した。景気悪化や利回り低下への対応として、収益源の多角化を図る不動産業の対外投資は7.3%増加し、今後の動きが注目される(添付資料表1参照)。

地域別にみると、欧州(前年同期比50.4%減)や北米(33.9%減)、アジア(33.5%減)が落ち込み、国別にみると、中国(75.0%減)と米国(38.5%減)向けの直接投資が大幅に減少した(添付資料表2参照)。

日本向けの直接投資は前年同期比14.9%増の2億9,300万ドルとなった。全体の4割を占める不動産業が約3倍に急増し、情報通信業(2.3倍)と製造業(3.7倍)の伸びも目立っている。一方、金融・保険業(60.9%減)および宿泊・飲食店業(50.0%減)は大幅に減少した(添付資料表3参照)。

〔李丙鎬(イ・ビョンホ)〕

(韓国)

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