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上半期の動画配信市場が1.5倍に成長

(ロシア)

サンクトペテルブルク発

2020年09月07日

ロシアのオンライン動画配信市場が伸びている。ロシアの調査会社テレコムダイアリー(8月28日)によると、2020年上半期のロシアのオンライン動画配信市場規模は前年同期比55.7%増の186億4,000万ルーブル(約261億円、1ルーブル=約1.4円)に達した(添付資料図参照)。2018年通年にほぼ匹敵する規模で、「コロナ禍」による「巣ごもり消費」が市場拡大を後押しした。

ビジネスモデル別にみると、定額制動画配信サービス(SVOD)(注1)が主流だ。2020年上半期のオンライン動画配信市場シェアのうち、SVODが87億4,000万ルーブルで全体の46.9%と動画配信市場の半分弱を占める。都度課金型動画配信サービス(TVODおよびEST)(注2)が50億6,000万ルーブルで27.1 %、広告付き動画配信サービス(AVOD)(注3)が48億5,000万ルーブルで26.0%だ(注4)。

2020年上半期の売上高シェアを企業別にみると、上位5社はivi(23%)、Okko(17%)、ユーチューブ(9%)、Megogo(7%)、ロステレコム(6%)(添付資料表参照)。主要事業者はユーチューブを除き、ロシア企業が中心で、世界的に有名な動画配信企業であるネットフリックスのシェアは3%にとどまる。

2020年上半期の成長要因は、新型コロナウイルス感染症拡大を背景にした「巣ごもり消費」だ。テレコムダイアリーによると、オンライン動画配信シェア4位Megogoのビクトル・チェカノフ社長は、消費者が外出制限期間中に「オンライン動画配信サービスの利点を高く評価した」と述べ、自宅でオンライン動画を楽しむ習慣が根付いたことを指摘した。他方で、テレコムダイアリーのデニス・クスコフ社長は、外出制限措置をきっかけに動画配信事業者が開始したキャンペーンで加入した視聴者の多くが、キャンペーンの終了や外出制限の解除などにつれて解約に傾く可能性を示唆し、視聴者のつなぎ止めが重要とした。テレコムダイアリーは、2020年通年のオンライン動画配信市場規模を前年比54.7%増の418億6,000万ルーブルと見込んでいる。

動画配信市場が成長する中、ロシアでは日本製コンテンツへの注目が高まっている。ジェトロが2020年10月に実施する海外のコンテンツバイヤーと日本企業とのWEB商談会に、ロシアのバイヤー5社が参加する。国別ではロシアが最も多く、日本への関心の高さがうかがえる。動画配信市場で売上高シェア2位のOkkoも本商談会に参加の予定だ。

(注1)定額制動画配信サービス(SVOD):サブスクリプション・ビデオ・オン・デマンドの略。一定額を支払えば、契約期間内は対象動画を無制限で視聴できるサービス。

(注2)都度課金型動画配信サービス(TVODおよびEST):いずれも作品ごとに都度課金することで動画が視聴できるサービス。TVODはトランザクショナル・ビデオ・オン・デマンドの略で、視聴可能期間が決まっているレンタル型。ESTはエレクトロニック・セル・スルーの略で、メディアファイルを購入する形式。

(注3)広告付き動画配信サービス(AVOD):アドバータイジング・ビデオ・オン・デマンドの略。広告を視聴することにより、無料で動画を視聴できるサービス。配信事業者は広告収入で収益を得る。

(注4)四捨五入により、各内訳の計(186億5,000万ルーブル)と市場全体の数値(186億4,000万ルーブル)は一致しない。

(一瀬友太)

(ロシア)

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