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8月の年間インフレ率は中銀目標の上限を上回る4.05%

(メキシコ)

メキシコ発

2020年09月15日

 メキシコの国立地理情報統計院(INEGI)は9月9日、8月の消費者物価上昇(インフレ)率を発表した。前月比で0.39%、前年同月比では4.05%となった。前年同月比の上昇率(年間ベースのインフレ率)が中央銀行目標の上限(4.0%)を上回るのは2019年5月以来だ(添付資料表1参照)。

変動の大きい品目を除いたコアインフレ率は前月比0.32%、前年同月比3.97%と辛うじて中銀の上限を下回ったが、2018年4月以降で最も高い水準となった(添付資料表2参照)。内訳は、財が前月比0.47%、前年同月比5.36%で、そのうち「食品・飲料・たばこ」が前年同月比7.04%と最も高かった。サービスは前月比0.15%、前年同月比2.46%と、景気低迷による需要減で落ち着いている。

一方、農畜産品価格や光熱費、燃料価格などから成る非コアインフレの上昇が目立つ(添付資料図参照)。上昇率は前月比0.63%、前年同月比4.30%で、特に農畜産品価格は前月比0.88%、前年同月比8.09%、そのうちの「野菜・果実」が前月比2.97%、前年同月比13.12%と著しく上昇して、全体を押し上げた(添付資料表3参照)。

中銀は2019年8月以降、段階的に政策金利を引き下げ、2020年3月以降は新型コロナウイルス感染拡大の経済・金融システムへの影響を緩和するために0.50ポイントの大幅な利下げを続けてきたが、今後もインフレ率の上昇が続けば、さらなる利下げが難しくなる可能性がある。

中銀は2020年第2四半期経済報告PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で、コロナウイルス感染拡大が各国のインフレ率に与える影響について、先進国(米国、EU諸国、カナダ、英国)と中南米の新興国(メキシコ、ブラジル、コロンビア、ペルー、チリ)を比較分析している。感染が急激に拡大した2020年3月以降、先進国グループではインフレ率が一様に急速に下がったものの、メキシコを含む新興国グループでは下降の度合いにばらつきがみられたとし、その理由の1つとして、通貨の下落が原油価格急落の恩恵を相殺してしまったことを挙げている。また、同時期に先進国・新興国グループの双方で「食品(加工食品を含む)およびノンアルコール飲料」が急激に上昇していることに着目して、外出自粛による食品需要の高まり、生産活動の抑制が与えたサプライチェーンへの悪影響などを要因として分析した。また、食品価格の上昇は、消費に占める食品の比重が大きい新興国のインフレ率により強く作用し、特にメキシコでインフレ率全体を大きく押し上げていると指摘した。

(松本杏奈)

(メキシコ)

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