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年金引き出し総額がGDP比5.3%相当に

(チリ)

サンティアゴ発

2020年09月30日

チリで、確定拠出型年金(AFP)の10%の引き出し法(2020年8月4日記事参照)が施行されてから約2カ月が経過した。チリ年金監督庁(SP)によると、9月23日の午後5時までに、加入者全体の82.4%に当たる906万9,111人が、1人当たり平均で130万767ペソ(約16万9,100円、1ペソ=約0.13円)の引き出しを実行し、引き出し総額は150億6,000万ドルに到達したと発表された。この金額は、チリの2019年GDPの5.3%に相当し、チリ政府が実施した新型コロナウイルス関連の緊急経済対策費用283億ドル(GDP比10%に相当)の半分に相当する、非常にインパクトの大きいものとなっている。本引き出し法は施行から1年間有効のため、今後も引き出し額は増加するとみられている。

2度目の年金引き出し法案が国会に提出

あくまでも生活難を抱える国民を救済するための例外的措置として施行された年金引き出し法だが、9月22日にこの動きをさらに加速させることを目的とした法案が国会へ推進派議員により提出された。同法案は、経済危機の長期化に鑑み、加入者が現行の引き出し法に加えて、さらに積立額の10%を引き出すことを可能にし、積立残高が不足する受給者については、特別給付として政府が50万ペソを支給するというもの。

現行の年金制度を形骸化させる同法案の提出に対し、イグナシオ・ブリオネス財務相や、マリア・ホセ・サルディバル労働・社会保障相らの現政府閣僚は反対の意を示している。サルディバル労働・社会保障相は、本法案はチリの年金制度が抱える構造上の問題の解決には寄与しないだろう、とコメントしている。

(岡戸美澪)

(チリ)

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