ジャカルタ特別州の大規模社会制限、10月11日まで延長

(インドネシア)

ジャカルタ発

2020年09月30日

インドネシア・ジャカルタ特別州のアニス・バスウェダン州知事は9月24日、大規模社会制限(PSBB)を10月11日まで延長すると発表した。PSBBは9月14日から27日まで実施の予定だったが、新型コロナウイルス感染者が想定より減少していないことから、自動延長が承認されたかたちだ。

感染拡大が止まらず、周辺都市でも集団感染が発生

9月25日にはインドネシア全体で過去最多となる4,823人の新規感染者が確認され、累積の感染者数は25万人を超えた。ジャカルタ特別州では、新規感染者は引き続き1日800~1,300人と横ばいの状態だ。また、周辺都市の西ジャワ州ブカシでは、日系企業の工場で同地域最大となる350人超の集団感染が確認された。国全体としても感染の拡大は続いている(「ジャカルタ・ポスト」紙9月23日)。隣接するバンテン州でも、9月20日までの予定だったPSBBを10月20日までに延長している。

PSBB延長でレストラン業界の雇用に打撃

現在施行中のジャカルタ特別州のPSBBでは、飲食店内での飲食を禁止しており(2020年9月11日記事参照)、レストラン業界に与える影響は大きい。インドネシア・ホテル・レストラン協会のエミル・アルフィン副会長は、今回のPSBBの延長によりショッピングモール内のレストランで働く20万人の日雇い労働者が職を解かれると予想する。また「インドネシア観光省とともに協会独自の感染防止策を策定しており、ガイドブックの作成や加盟レストランへの指導を行ってきた。営業再開への準備は整っている。店内飲食が可能となるよう、制限を緩和してほしい」と、一刻も早い店内飲食の再開に期待を寄せている(9月27日付Detikcom)。

(尾崎航)

(インドネシア)

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