バンコクの都市鉄道(BTS・MRT)の需要が回復

(タイ)

バンコク発

2020年09月23日

バンコクの高架鉄道BTSに経営参画するBBL・アセット・マネジメント(BBLAM)は9月15日、2020年8月の利用実績(注)が1,320万回(前年同月比39.8%減)だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。また、同じく都市鉄道を運営するバンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ(BEM)の発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によれば、地下鉄(MRT)の同8月の利用実績(注)は1日平均28万8,000回(14.9%減)だった。

新型コロナウイルスの発生と、それに伴うタイ政府の非常事態令の発動により、2020年4月には前年同月比でみた利用実績が、BTSは81.5%減(1カ月の合計)、MRTは73.5%減(1日平均)まで落ち込む状況となっていたが、経済活動の再開に伴い、徐々に需要が回復していることが分かった(添付資料図参照)。外国人観光客の入国措置緩和の検討に時間がかかる中で、バンコク都市圏の通勤や買い物などの需要でどこまで利用を喚起できるかが注目される。

なお、BBLAMによれば、BTSの2020年度通年の利用見通しは1億7,220万回(前年27.3%減)、2021年度は2億6,440万回(2019年度比11.6%増)と予測PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)されている。

(注)BTSは都心コア区間23キロ(モーチット~オンヌットおよびナショナルスタジアム~サパーンタクシン)のみ、MRTはブルーラインの数値であることに留意。また、利用実績はトリップ数としてカウントしており、厳密な利用者数とは異なる。

(水村竹秀)

(タイ)

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