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米政府によるTikTok配信禁止措置、連邦地裁が一時差し止めを命令

(米国、中国)

ニューヨーク発

2020年09月29日

米国商務省は9月24日、動画共有アプリTikTokを提供する中国企業バイトダンス(ByteDance)および関連子会社との取引を禁止する規則を官報外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで公表した。これに対し、連邦地裁は27日、同アプリの配信を禁止する規則への差し止め命令を出し、今後の先行きが不透明な状況となっている。

TikTokについては、トランプ大統領が8月にバイトダンスとの国内取引を禁止する大統領令を発表しており(2020年8月7日記事参照)、今回の官報では、具体的な禁止対象が明確化された。官報によると、バイトダンスおよびTikTokなど関連子会社は米東部時間9月27日午後11時59分以降、米国の管轄権に服する個人や財産に対して、米国でのTikTokアプリや構成コード、アップデートの配信・維持に関わるサービスの提供が禁止されることになっていた。また、米東部時間11月12日午後11時59分以降、米国におけるアプリに関連するインターネットホスティングサービスなども禁止となる。他方、米国内でバイトダンスが従業員や下請け企業に給与・報酬を支払うことや、ダウンロードしたアプリを介する利用者間の個人・事業情報のやり取りは今後も認められる。米国外での配信・利用については、米国民が関与しても規制対象にはならない。

バイトダンスは上記の措置が表現の自由を侵害しているとして、ワシントンDC連邦地裁に大統領令の一時差し止めを求め提訴し、連邦地裁は27日、バイトダンスの要求を受け入れ、禁止措置の一時差し止めをトランプ政権に指示した。差し止めの範囲は、9月27日以降のアプリ配信サービスの禁止にとどまり、11月12日以降に有効となる予定の禁止措置は含まれない。商務省は、一時差し止め命令に従う一方、8月の大統領令は合法で、訴訟に対して異議を申し立てる意向を表明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。

官報発表に先立つ9月18日、商務省はTikTokへの措置とともに、SNSアプリ微信(WeChat)を提供するテンセントとの取引を禁止する旨も発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。同日に具体的な禁止事項を明記した官報案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますも公表していたが、商務省はその後、他省庁からの要請を受けたとして同案を撤回している(9月27日現在)。また、19日には、カリフォルニア州北部連邦地裁が、在米中国人にとって替えの利かないアプリであるWeChatの利用禁止は憲法修正第1条(表現の自由)に反するとして、一時差し止め命令を下している。

TikTok米国事業の買収をめぐり、米中政府は審査を継続

TikTokの米国事業買収をめぐっては、トランプ大統領は9月19日、米IT大手オラクルと小売り大手ウォルマートによる買収案を原則承認している。オラクルなどは同日、米政府とバイトダンスが暫定合意に達したとして、新設されるTikTok Globalの株式20%の取得を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。TikTok Globalは、米国投資家が多数派を占める米国企業として、取締役5人中4人を米国人が占め、オラクルが提供するクラウドサービスに基づき、米国などでTikTokのサービスを提供する。TikTok Globalは、今後12カ月以内に新規株式公開(IPO)を行い、米国側の株式保有割合を拡大する予定だ。

TikTokの米国事業については、米国側で対米外国投資委員会(CFIUS)によるリスク審査が行われており、中国側でも中国政府は今回の買収案が2020年8月に改定した輸出管理規則に抵触しないかを精査している(「ウォールストリート・ジャーナル」紙電子版9月25日)。

(藪恭兵)

(米国、中国)

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