FTA締結国との貿易黒字が199億ドルに

(韓国)

ソウル発

2020年08月04日

韓国の関税庁は7月30日、2020年上半期のFTA締結国・地域(注)との間の貿易収支が199億ドルの黒字となったと発表した。同庁によると、2020年上半期の輸出入総額(2020年7月28日記事参照)は、前年同期比で10.1%減少したものの、FTA発効国・地域との間では同6.8%の減少にとどまっており、「FTAが貿易規模と貿易黒字維持に緩衝作用がある」と分析している。なお、FTA未締結国との貿易は、同17.4%の減少となった。

上半期のFTA全体の利用率については、輸出が74.0%(前年同期比1.0ポイント減)、輸入が77.6%(同4.1ポイント増)だった。国・地域別の利用率では、輸出がカナダ(95.0%)、EU(86.7%)、EFTA(85.8%)、米国(84.2%)、輸入では、チリ(99.5%)、ニュージーランド(94.4%)、ベトナム(86.7%)、オーストラリア(84.4%)となった。

関税庁は今回の発表に関し、「FTA利用支援戦略の策定にFTA利用率を有効に活用し、輸出入を行う企業がFTAを利活用できるよう積極的に支援していきたい」と述べた。

(注)韓国のFTA締結国・地域はチリ、EFTA、ASEAN、インド、EU、ペルー、米国、トルコ、オーストラリア、カナダ、中国、ニュージーランド、コロンビア、シンガポール、ベトナム、中米。

〔当間正明、申守智(シン・スジ)〕

(韓国)

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