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ピニェラ大統領、教書演説で雇用創出への経済再開計画を発表

(チリ)

サンティアゴ発

2020年08月07日

チリのセバスティアン・ピニェラ大統領は7月31日、バルパライソにある国会で就任後3度目となる教書演説を行った。例年6月1日に行われるが、新型コロナウイルス感染が国内で拡大している状況を踏まえて約2カ月遅らせた。

演説では、民主化移行から30年が経ち、30年前と比較するとチリの1人当たり所得が5倍に増加したこと、60%超だった貧困率が10%まで減少したことなどに言及し、この30年の成果をたたえた。その上で、依然として猛威を振るっている新型コロナウイルスの影響により180万人が失業したことから、雇用を創出するための経済再開計画を発表した。同計画の内容は次のとおり。

  • 90万人超を対象とした20億ドル規模の失業者収入補助プログラム
  • 補助金、技術支援、国家の保証付き融資などを含む100億ドル規模の中小企業支援
  • 2020~2022年に空港、病院、高速道路などの建設を含む340億ドル規模の公共投資による25万人の新たな雇用創出
  • 税制上の優遇措置により民間投資を活発化し、新たに12万人の雇用創出
  • 手続きや許認可の簡素化による投資、起業、経済回復の促進

その他、教書演説で発表した主な政策は次のとおり。

  • より良い民主主義実現のための体制構築:2019年の大規模な反政府デモをきっかけに実施する憲法改正の是非を問う国民投票を適切に行うとともに、既に施行されている国会議員などの再選の制限に加え、高額な国会議員給与の削減や、国会議員数の削減促進
  • 教育:子供を持つ全ての親に託児所の利用を保障、産後休暇の3カ月から6カ月への延長、幼児教育を無料の義務教育として確立する法案の送付
  • 男女平等、全ての暴力や女性への虐待防止:女性の再婚禁止期間270日の撤廃、あらゆる形態の暴力や女性に対する虐待、特に性的虐待に対し、全面的な取り組みを推進
  • 移民:国会で審議中の移民と難民の権利を保護するための近代的な新移民法の早期承認
  • 年金:80万人以上の退職者の年金増額を含む年金システムの包括的な改革
  • 健康:公共、民間保険システムの改善、遠隔地に住む国民のためのデジタル病院へのアクセス促進

さらに、公正で多様な社会の構築、都市や地域および市民の生活の質の改善、高齢化、気候変動と地球温暖化の4つを今後の課題として挙げている。

(岡戸美澪)

(チリ)

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