海洋石油ガス掘削請負会社、破産申し立て

(米国)

ヒューストン発

2020年08月21日

海洋石油ガス向けの掘削請負会社バラリス(本社:英国ロンドン、支店:米国テキサス州ヒューストン)は8月19日、テキサス州南部地区連邦破産裁判所に対し、米国連邦破産法第11章適用の申し立てを行った旨を発表した。

同業者による破産の事例は、ダイヤモンドオフショアドリリング(本社:テキサス州ヒューストン)が4月27日(2020年4月28日記事参照)に、ノーブル(本社:英国ロンドン、支店:テキサス州シュガーランド)が7月31日に、それぞれ連邦破産法第11章適用申し立てを行っている。

バラリスが保有する掘削フリートは84基あり、ダイヤモンドオフショアドリリングの15基の5倍以上、ノーブルの24基の3倍以上に上る。

バラリスの社長兼最高経営責任者(CEO)のトム・バーク氏は、19日のプレスリリースにおいて、業界の景況感の長期低迷にも対応できるより強い会社を作り上げ、市況全般が改善する中で企業競争力を高め続ける旨を述べた。同社は、2020年8月15日の支払期日ベースで1億2,290万ドルの負債を有しているが、社債保有者の約半数と拘束力のある再編支援合意を締結し、5億ドルの事業再生融資を受けたことを発表した。

なお、同社の株は、2020年当初は6~7ドル台後半で推移していたものの、3月初旬から急落し、8月14日時点では0.33ドルとなっている。

(沖本憲司)

(米国)

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