山東省、外資誘致促進措置を発表、日本・韓国との協力強化を重視

(中国)

青島発

2020年08月27日

山東省政府は8月6日、外資誘致を促進するため、「外資の利用を一層進める取り組みに関する措置」(以下、同措置)を発表した(措置の主な内容は添付資料参照)。同措置は、2019年に中国国務院が発表した外資の利用促進政策を実践するために制定された(国務院の政策は2019年11月14日記事参照)。対外開放水準の向上、投資促進支援の強化、投資サービスの改善、外資保護措置の強化、体制保障システムの向上、の5項目20条で構成される。

同措置では、日本、韓国との協力関係強化が重点項目の1つになっている。5条では、「世界フォーチュン500」にランクインする日本企業52社と韓国のトップ30の大手企業に対し、山東省は100件の「弱点克服・内需拡大」重点投資プロジェクトを打ち出すとしている。また、「威海中韓自貿区地方経済合作示範区」「中韓(煙台)産業園」「中日(青島)地方発展合作示範区」という日韓企業をターゲットにしたエリアの建設を加速し、日本・韓国からの投資プロジェクトを毎年60件以上増やすとした。

また、外資企業の権益保護も明記された。16条では、各級政府は外商投資に係る行政文書を作成する際には、事前に外資企業や商工会、業界団体などの意見聴取を行い、外国語版の参考文も提供すべきとされている。

このほか、ネガティブリスト管理制度の全面実施や補助金・減免税措置、中小企業への金融支援、行政手続きの簡便化、高度人材へのビザ面での優遇、知財の強化など、さまざまな実務的な方針が掲げられている。

(朱秀霞)

(中国)

ビジネス短信 ec7e2e5325cdea39