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英メディアが安倍首相の外交政策を評価

(英国)

ロンドン発

2020年08月31日

英国では、8月28日の安倍晋三首相の辞意表明を受け、同日、多数のメディアが一斉に報じた。

「フィナンシャル・タイムズ」紙は、「世界各国と通商協定を結び、就任前のトランプ大統領との会談を実現し、長年の経済低迷と福島原発問題に打ちのめされていた日本に新たな自信を与えた」と評価。「日本の外交政策に『ルールに基づく世界経済秩序の擁護者』という新たな役割を持ち込み、法の支配へのコミットメントを共有するアジアでの連携を追求した」と解説した。

BBCは、ケンブリッジ大学で日本政治と国際関係学を教えるジョン・ニルソン=ライト博士の寄稿をウェブ版に掲載。「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTTP、いわゆるTPP11)結実に決定的な役割を果たし、EUとの通商協定を妥結、中国とは金融や開発に関する多数の交渉を行った」とし、経済外交を評価する一方、この現実主義は著名なアベノミクスを支えたが、その成功は表象的な部分で顕著であり、実質的部分より抜きんでたものだったと言えようと続けた。

「ザ・タイムズ」紙は、「後任にかかわらず、リフレーション政策が維持されるだろうが、米中間の緊張の高まりや「コロナ禍」による世界経済の低迷、11月の米大統領選挙などの不確実性に満ちた環境に直面することになる」と今後を予想。また「安倍首相の辞任は日英間の通商交渉が遅れることを意味する。英国政府は8月末までの合意を望んでいたが、安倍首相が辞意を表明する前から、月内合意は難しいと考えられていた」とし、日英経済関係への影響を指摘した。

ジョンソン首相らは日英関係強化に謝意

同日に、英国政府首脳らもコメント。ボリス・ジョンソン首相は安倍首相の記者会見からほどなく、「彼の政権下で、日英関係は通商、防衛、文化的つながりにおいて一層強固になった。長年にわたる貢献に感謝し、健勝を願う」とツイート。ドミニク・ラーブ外相は声明で、「歴代最長在任の首相として彼が成し遂げた偉大な功績に敬意を表する。安倍首相は日英友好関係を強化し、われわれは今後これをさらに継続することを期待する」と述べ、日英関係強化に果たした役割をたたえた。日本で働いた経験を持つ、知日家のジェレミー・ハント前外相は「冷静で思慮深く、英国に対して世界の平和と安定をもたらす原動力として強い敬意を示していたことに、常に感銘を受けていた。とてもさびしく思うが、日英友好関係は繁栄を続けるだろう」とツイート、在任中の労をねぎらった。

(宮崎拓)

(英国)

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