韓国、インドネシア・UAEとも企業関係者の出入国を迅速化

(韓国、インドネシア、アラブ首長国連邦)

ソウル発

2020年08月25日

韓国で企業関係者や必須人材に対する出入国迅速化の取り組みが加速している。中国、ベトナムとの「迅速通路(ファストトラック)」の開設(2020年7月27日記事参照)に加え、8月12日に韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相とインドネシアのルトノ・マルスディ外相との間で、韓国企業関係者の入国手続きの簡素化について合意した。

韓国外交部の発表によると、入国手続き迅速化は8月17日から実施されている。韓国企業関係者が在韓国インドネシア大使館に査証を申請し、インドネシアの招請企業がインドネシア投資調整庁(BKPM)などの関係省庁に招請書簡を申請するなどの手続きを経て査証が発給される。韓国企業関係者が査証取得の際に必要とされる健康状態確認書(新型コロナウイルス陰性確認書)などは、ソウル市内の「企業人出入国総合支援センター」(2020年8月17日記事参照)を通じて手続きを行う。

また、韓国はアラブ首長国連邦(UAE)との間でも、8月5日から出入国迅速化の取り組みを開始した。在UAE韓国大使館のウェブサイトでは、適用範囲〔(1)重要事業、(2)国際学術会議への出席、(3)人道的理由、(4)公務など〕の必須目的で入国する両国国民に適用や必要書類などについて案内している。

韓国の出入国迅速化の取り組みについて、「企業人出入国総合支援センター」を大韓商工会議所などとともに設置・運営する韓国貿易協会は当地の経済紙に対し、「前例のない新型コロナウイルス危機の中、韓国企業の輸出拡大のためには、何よりも閉ざされた空の道を開かなければならない。オンライン画像システムなどの非対面マーケティング手段に大半を頼っているが、対面活動を代替するには力不足だ。このような状態が続く中、海外市場開拓やバイヤーの発掘、輸出契約など円滑な経済活動に制約を受けかねない」と語っている。

(当間正明)

(韓国、インドネシア、アラブ首長国連邦)

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