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世界銀行、アフリカ大陸自由貿易圏の早期実行に期待、経済効果の試算発表

(アフリカ)

中東アフリカ課

2020年08月03日

世界銀行は7月27日に発表した報告書の中で、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)が完全に運用されれば、2035年までに域内の歳入が約4,500億ドル増加することが見込めるとの推計を発表した(注)。具体的には、輸入量制限措置や原産地証明規則などの非関税障壁の緩和措置による効果が約1,530億ドル、規制緩和や通関手続きの簡素化などの包括的な貿易促進措置による効果が約2,920億ドルと見込んでいる。国別でみると、コートジボワールやジンバブエのように貿易コストが域内で最も高い国ほど裨益(ひえき)し、この2カ国で歳入の14%増が見込まれる。マダガスカル、マラウイ、モザンビークのように裨益が小さい国でも2%増と予想している。

報告書では、AfCFTAによって特に製造業の域内貿易が活発化するとし、2035年までにアフリカ大陸域外への輸出量は19%増加、域内への輸出量は81%増加すると推計している。特に、カメルーン、エジプト、ガーナ、モロッコ、チュニジアでは、輸出の伸びが2~3倍になるとしている。

アフリカ大陸では新型コロナウイルス感染が加速度的に拡大し、7月25日には累計感染者数が80万人を突破、28日時点で86万452人(死者数1万8,167人)となっている(Our World in Data)。感染爆発が懸念される国もあるが、経済的打撃が深刻なため、各国政府は経済再開に向けてかじを切りつつある。世界銀行は、新型コロナウイルスの影響によるアフリカ大陸の経済的損失は2020年の単年だけでも790億ドルに上ると予想しているが、むしろ、こうした中でこそAfCFTAを進め、巨大な域内市場を作り出すことが貿易コストの削減を通じて域内貿易とバリューチェーンを下支えし、新型コロナウイルスによる経済的な影響を緩和できるとし、「コロナ禍」においても各国が協力してこれを進めるよう促している。

(注)AfCFTAは、アフリカ連合(AU)加盟55カ国・地域の参加を目指し、2019年5月に発効した自由貿易協定(FTA)。2020年7月からの運用開始を目指していたが、新型コロナウイルスの影響により開始が延期となっている。

(堀田萌乃)

(アフリカ)

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