中国・藍思科技、台湾の可成科技の中国内2工場を買収

(中国、台湾)

上海発

2020年08月20日

中国のスマートフォン部品メーカー・藍思科技(レンズ・テクノロジー)は8月19日、台湾の金属筐体(金属ケース)大手・可成科技(キャッチャー・テクノロジー)の中国内2工場を買収すると発表した。買収額は約14億2,729万ドル。

湖南省に本部を置く藍思科技は、スマホを中心にタブレット、ノートパソコンなど向けタッチパネルのカバーガラス、センサーモジュールなどを製造する国内有数の電子部品メーカーだ。華為技術(ファーウェイ)やOPPO、VIVO、小米など国内スマホメーカーのほか、米国アップル、韓国サムスンなどのサプライヤーでもある。また、自動車メーカーの米テスラとも提携し、自動車分野の開拓を進めている。

買収する2工場は江蘇省泰州市にある可勝科技(泰州)と可利科技(泰州)で、いずれもアップルを中心としたスマホメーカー向けの金属筐体を製造している。可成科技が8月18日に発表したプレスリリースによると、今後は泰州工場以外の工場は残し、ノートパソコンとタブレット端末の筐体製造を主力事業とし、研究開発(R&D)と生産技術・コストの改善に努めることなどを明らかにした(可成科技プレスリリース8月18日外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

藍思科技は、今回の可成科技傘下の工場買収により、ガラスから金属筐体まで生産体制を充実させ、更なる受注拡大を見込んでいる。

(劉元森)

(中国、台湾)

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