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熱延鋼板類のセーフガード措置、1年間延長を発表

(南アフリカ共和国)

ヨハネスブルク発

2020年08月25日

南アフリカ共和国の財務省は8月7日付の官報PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)において、一部の国々に対して課している熱間圧延鋼板類の輸入にかかるセーフガード措置を、2021年8月10日まで1年間延長すると発表した。セーフガード関税は8%で継続され、セーフガード対象国には引き続き日本や中国、インドなどの主要鉄鋼生産国が含まれる。

南ア政府は2016年に国内の鉄鋼業界から「輸入鉄鋼製品が南アを含む南部アフリカ関税同盟(SACU、注)域内の鉄鋼産業に深刻な打撃をもたらしている」との要望を受け調査を開始し、2017年8月から3年間にわたるセーフガード措置を決定・発動した。2020年8月10日の同措置の期限を前に、国内鉄鋼最大手の南ア・アルセロール・ミタル(AMSA)が7月6日、南ア鉄鋼協会(SAISI)を通じて政府に対してセーフガード措置の延長を要望。7月24日に南ア国際貿易管理委員会(ITAC)はセーフガード延長の妥当性を検証する調査の開始と、利害関係者からのパブリック・コメントの募集を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)していた。ITACの発表では8月12日までコメントを受理するとしており、在南ア日本大使館も南ア日本商工会議所会員企業向けにコメントの提出を呼び掛けていたが、それを待たずに今回の1年延長の発表がなされた。

国内鉄鋼産業の保護の観点から同措置が延長されたと見られる一方で、国内の鉄鋼製品のユーザーからは反対の声も上がっている。南ア国家雇用者協会(NEASA)は8月3日、ITACが所管の貿易産業競争省(DTIC)に対してセーフガード措置の延長を推薦することを防ぐべく、ハウテン州高裁に緊急提訴したと発表していた。NEMSAはまた8月20日の発表において、「セーフガード措置の対象製品の全てをAMSAが生産・供給できるわけではない。この延長措置は産業界全体の利益にはならない」と、部材調達のコスト高を懸念し今回の延長措置に強く反対している。

(注)ボツワナ、レソト、ナミビア、南ア、エスワティニ(旧スワジランド)の5カ国が加盟する。SACUは加盟国間で域内関税を撤廃し、対外共通関税を採用している。

(高橋史)

(南アフリカ共和国)

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