香港政府、飲食店などの営業規制を一部緩和

(香港)

香港発

2020年08月26日

香港政府食品・衛生局のソフィア・チャン局長は8月25日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて実施している飲食店などの営業規制(2020年8月19日記事参照)について、一部を緩和すると発表した。

8月25日に期限を迎えた現行規制は8月27日まで延長となり、8月28日から新たな緩和措置が実施される。なお、公務員は、8月24日より在宅勤務から復帰しており、行政サービスも徐々に再開されている。

発表された具体的な措置は以下の3点となる。

(1)飲食業関連

  • 午後6時までとしていたレストラン店内での飲食可能な時間を午後9時まで延長する。
  • テーブル間は1.5メートル以上を確保、座席数は通常時の半分、1テーブルの着席数は2人までとする措置は継続する。

(2)営業再開

  • 映画館、劇場の再開を認める。座席数を通常の半分とし、並んで着席することができるのは2席まで。館内での飲食も不可。
  • 美容関連店舗(ネイルサロンなど)の再開を認める。店員はマスクや感染防止用の眼鏡を着用するなど防疫に努める。
  • 比較的人と人との接触が少ない屋外スポーツ施設(ランニング場、テニスコート、ゴルフ場など)の再開を認める。

(3)マスク着用の例外措置

  • 政府管理の郊野公園(カントリーパーク)および屋外での運動時はマスク着用義務の対象外とする。

飲食業界は緩和を歓迎

香港餐飲聯業協会(香港レストラン業協会)の黄家和会長は「7月からの店舗内における飲食制限により、約2,000店が営業自体を停止し、約6,000店が夜間休業を余儀なくされた。新措置の実施によって、平常時の6、7割まで売り上げが回復し、今年第1四半期の水準に戻るだろう」とし、今回の緩和措置を歓迎するとした(「信報」8月26日)。

(渕田裕介)

(香港)

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