段階的ロックダウン解除(Unlock3.0)により夜間外出禁止令解除

(インド)

ニューデリー発

2020年08月06日

インド内務省は7月29日、段階的ロックダウン解除(Unlock3.0)のガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表し、これまで午後10時~翌日午前5時に敷いていた夜間外出禁止令を8月1日から解除した。これにより、工場の24時間稼働や飲食店の夜間営業が可能となり、経済活動がさらに活発化することが見込まれる。一方、感染者の多い「封じ込めゾーン」に指定したエリアでのロックダウン措置は8月31日まで延長した。ゾーンは各地方政府が指定する。

夜間外出禁止令の解除以外には、ヨガスタジオやジムの営業が8月5日から解禁となった。ただし、保健・家庭福祉省が発出する標準作業手順に従う必要がある。そのほかの項目についてはこれまでと大きな違いはない。国際旅客便による旅行は政府の許可を得たもの以外は引き続き全面的に禁止しており、学校やメトロもまだ再開されないままだ。これらの制限の解除時期は個々に決められるもようだ。

インドは8月15日に独立記念日を迎える。毎年大々的な行事が開催されるが、Unlock3.0のガイドラインでは、祝賀行事についてはソーシャルディスタンスの確保やマスクの着用など、感染防止策を取った上で実施を許可するとした。

インドは6月1日からUnlock1.0を開始したが(2020年6月3日記事参照)、感染者数は引き続き増加の一途をたどっている。Unlock3.0の内容は1.0と大きな変化はなく、感染拡大防止と経済活動維持の両立で苦悩するジレンマがうかがえる。

(磯崎静香)

(インド)

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