インド、感染拡大の最中、段階的ロックダウン解除へ

(インド)

ニューデリー発

2020年06月03日

インド内務省は5月30日、封じ込めゾーンにおけるロックダウンの延長と、それ以外の地域においての段階的ロックダウン解除にかかる通達およびガイドラインPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発出した。通達では、封じ込めゾーンでのロックダウンを6月30日まで延長することが示されており、封じ込めゾーン以外では、以下3つのフェーズに沿ってロックダウンが解除されていく。

  • フェーズ1:宗教施設や祈祷(きとう)のための場所、ホテル、レストラン、ショッピングモールは6月8日以降再開可。
  • フェーズ2:学校、大学などの教育施設は州・連邦直轄領との協議の後、再開についての決定を行う。決定の時期は7月の予定。
  • フェーズ3:国際旅客便の運行、メトロ、映画館、ジム、娯楽施設、バー、講堂、集会所、大規模な集会の再開時期については、状況の評価に基づき今後決定する。

その他、封じ込めゾーン以外ではこれまで午後7時~午前7時までとされていた夜間外出禁止令の時間が午後9時~午前5時に短縮、州を越える人の移動については原則許可され、個別の申請や電子通行証なども求められない。ただし、州が個別に規制を設けることについてもガイドライン内で許可されている。

今回の通達により封じ込めゾーン以外では多くの活動が緩和されたが、インドでは依然として感染が拡大している。活動を再開する企業には感染防止策の徹底や、従業員が感染した場合の対応の検討などが求められる。

(磯崎静香)

(インド)

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