地域ごと、一歩ずつの衛生措置緩和

(チリ)

サンティアゴ発

2020年07月27日

セバスティアン・ピニェラ大統領は7月19日、チリ保健省の新型コロナウイルスに関する定例会見に同席し、今後のチリにおける衛生措置の緩和について、「一歩ずつの規制緩和計画(Plan Paso a Paso)」を実行していくことを発表した。同計画においては、国内の各地域における規制の緩和を以下の5段階に分け、集中治療室(ICU)の占有率や、PCR検査の陽性率などの指標を基に、地域ごとに判定が行われる。

  • 第1段階:外出禁止措置(Cuarentena)が発令されている状態。
  • 第2段階:移行期(Transición)。外出禁止措置は休日、祝日のみ適用されるため、75歳以上の高齢者を除き、平日の日中の移動制限が解除される。10人を超える人数が集まっての社会活動は禁止される。
  • 第3段階:準備期(Preparación)。75歳以上の高齢者を除き、日中の移動制限が解除される。社会活動実施の際の許容人数は、50人まで拡大。
  • 第4段階:開放初期(Apertura Inicial)。リスクの低い経済活動、社会活動の再開が許容される。映画館、劇場、レストラン、カフェなどの施設は、最大で25%の収容率にて営業再開が許可される。学校などの教育施設についても教育省の計画に基づき、段階的に再開。
  • 第5段階:開放後期(Apertura Avanzada)。映画館、劇場、レストラン、カフェなどの施設は最大で75%、パブ、スポーツジムなどは最大で50%の収容率にて営業再開が許可される。社会活動実施の際の許容人数は、150人まで拡大。

また、7月25日からは従前まで国全土で一切の外出が禁止されていた75歳以上の高齢者についても、曜日や時間帯が制限された上で外出が許可される。

(佐藤竣平)

(チリ)

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