5月の産業活動指数、前年同月比20.6%減
(アルゼンチン)
ブエノスアイレス発
2020年07月28日
アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)は7月22日、5月の産業活動指数が前年同月比20.6%減少したと発表した(添付資料図参照)。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、アルゼンチン政府は3月19日に外出禁止令を発出し、4月に引き続いて5月もその影響を受けた。前月比(季節調整済み)では10%増となった。政府は5月11日、経済活動の再開に向けたガイドラインを発表し、外出禁止措置を緩和したことで前月比プラスとなったが、経済活動の本格的な回復までには至っていない。1~5月期では前年同期比13.2%減だった。
産業別にみると、漁業を除く産業項目全てでマイナスとなった(添付資料表参照)。最大の減少幅を記録したのはホテル・レストラン(前年同月比74.3%減)で、その他の個人・社会サービス(72.1%減)、建設業(62.2%減)と続く。製造業(25.7%減)、商業(20.9%減)も4月に続いて大きく減少した。
今後の見通しでは、6月は引き続き回復基調となるものの、7月は1日から17日にかけてブエノスアイレス市とブエノスアイレス州周辺40都市で構成するブエノスアイレス首都圏(AMBA)で強制的隔離措置を再び厳格化する方針を発表したことによる影響を受け、回復のペースが緩やかになることが見込まれている。
7月22日付の現地紙「テラム」によると、生産開発省はポスト・コロナに向け、経済再活性化のための5つの機軸による計画を有しているという。具体的には、天然資源関連(農産業、炭化水素、鉱業)、グリーン・ニューディール(再生可能エネルギー、電気自動車)、知識経済とインダストリー4.0、健康・バイオ医薬品・医療用大麻産業、開発銀行システムとしている。
(紀井寿雄)
(アルゼンチン)
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