サムスン電子、第2四半期の業績は減収増益

(韓国)

ソウル発

2020年07月31日

韓国のサムスン電子は7月30日、2020年第2四半期(4~6月)の業績(連結ベース)を発表(添付資料表参照)、売上高が前年同期比5.6%減の52兆9,700億ウォン(約4兆6,614億円、1ウォン=約0.088円)、営業利益が同23.5%増の8兆1,500億ウォンとなった。

同社は「スマートフォンなどの販売が減少し、売上高が減少したが、営業利益はメモリーの収益性改善、ディスプレイの一時的な収益、エアコンの需要増加などを受け、増加した」と説明している。今後の事業環境については、第3四半期(7~9月)は中低価格のスマートフォンを中心とした市場回復が予想され、本格的な業績改善は第4四半期(10~12月)以降になる見込みとの見通しを明らかにした。

同社が発表した第2四半期の部門別業績は次のとおり。

◇CE(コンシューマーエレクトロニクス)部門

売上高は前年同期比9.3%減の10兆1,700億ウォン、営業利益は5.8%増の7,300億ウォンだった。テレビと白物家電ともに新型コロナウイルスの影響で需要が減少したが、それぞれプレミアム製品の販売が好調で、白物家電に関しては、エアコンが需要期に入りプラスに作用した。

◇IM(IT&モバイルコミュニケーションズ)部門

売上高は前年同期比19.8%減の20兆7,500億ウォン、営業利益は25.0%増の1兆9,500億ウォンだった。スマートフォン事業は、新型コロナウイルスの感染拡大による販売店の閉鎖などを受け販売不振となったが、オフライン販促を含めたマーケティング費用を削減するなど、コスト効率化で営業利益は改善した。

◇DS(デバイスソリューションズ)部門

売上高は前年同期比6.5%増の25兆500億ウォン、営業利益は38.3%増の5兆7,400億ウォンとなった。半導体事業は、新型コロナウイルスの感染拡大にもかかわらず、在宅勤務やオンライン教育の増加を受け、データセンターとパソコンを中心に需要が堅調で、売上高が18兆2,300億ウォン、営業利益が5兆4,300億ウォンとなった。一方、ディスプレイパネル事業は、スマートフォンやテレビの需要減少などを受け、売上高が6兆7,200億ウォン、営業利益が3,000億ウォンだった。

なお、サムスン電子の2020年第2四半期の設備投資実績は、9兆8,000億ウォンうち、半導体は8兆6,000億ウォン、ディスプレイは8,000億ウォンだった。

〔諸一(ジェ・イル)〕

(韓国)

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