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産業財産庁、スマートシティーにおける交通制御の特許出願動向を公表

(ブラジル、世界)

サンパウロ発

2020年07月20日

ブラジル産業財産庁(INPI)は6月30日、スマートシティーに関する適切な公共政策を策定するための技術情報を提供することを目的に、スマートシティーにおける交通制御に関する特許出願動向を公表した。

世界銀行によると、世界的に都市部への移住が進んでおり、現在、世界人口の54.8%が都市部に住み、ブラジルでは86.3%に上っている。

都市部の人口集中による車両の増加は、交通渋滞や事故を引き起こし、警察や消防、救急車などの救急サービスの遅延につながる。社会的・環境的な影響に加えて経済的損失も大きく、ブラジルでは交通渋滞によりGDPの4%に相当する年間2,670億レアル(約5兆3,400億円、1レアル=約20円)を失っているという報告もある。

このようなモビリティーに関する課題に対して、2015年以降注目されているのが「スマートシティー」というコンセプトだ。

なお、モビリティーには、車両自体や交通制御、信号、通信システム、監視システムなどのさまざまな側面が含まれるが、INPIの報告書は主に交通制御に焦点を当てている。

INPIの報告書によると、交通制御に関する特許出願(航空、海上、鉄道分野を除外)は世界全体で1980年代から始まり、2018年の132件に至るまで増加傾向がみられ、これまでに合計1,440件が抽出されている。国別では、米国519件、日本385件、中国256件、ドイツ68件と続く。出願人別では、IBM(40件)、日立(30件)、富士通(29件)、HERE(27件)、NEC(26件)などのコンピュータ関連企業が多いが、トヨタ(37件)、デンソー(33件)、アイシン(30件)、GM(24件)、日産(24件)、フォード(15件)、ホンダ(15件)などの自動車企業も多い。技術分野別では、都市交通用ビッグデータ(468件)、交通管理(359件)、交通制御(225件)などに多い。

ブラジル国内からは、バイーア連邦大学からの信号機の知的制御に関する1件の出願のみで、具体的な技術は以下のとおり。

  • アスファルト上に配置された太陽光パネルによって電力供給されるLEDによって舗装面自体に標識を表示する技術。例えば、交通事故時に路肩に警告を発するネオンサイトを設けるなど。
  • レーザー光線を用いて道路標識などを投影するディスプレー。
  • AR(拡張現実)を介してフロントガラスなどに交通標識を投影する技術。

今後は、ブラジル国内で保護されていない技術の有効活用や権利者とのパートナーシップなど、ブラジル国内の大学や研究センターの役割が期待されている。

(貝沼憲司)

(ブラジル、世界)

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