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ユーロ圏の企業の融資需要は増加傾向

(EU)

ブリュッセル発

2020年07月17日

欧州中央銀行(ECB)は7月14日、2020年第2四半期のユーロ圏銀行貸付調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(調査期間:6月5日~23日)の結果を発表した。同調査は、ユーロ圏の銀行の貸出態度の理解向上を目的として、信用基準(銀行の融資承認に関する内部基準)や融資需要などについての現状や見通しなどをユーロ圏の銀行に尋ねるもの。信用基準や融資需要に関して、「かなり厳格化」・「やや厳格化」/「かなり増加」・「やや増加」と答えた銀行の合計の割合から、「やや緩和」・「かなり緩和」/「やや減少」・「かなり減少」と答えた銀行の合計の割合を差し引いた割合を基にしている。

「コロナ危機」下でも国家補助暫定枠組みが企業向け信用基準を下支え

同調査によると、「新型コロナウイルス危機」下にあった2020年第2四半期も、企業向け融資に関する信用基準に大きな変化は見られなかった。危機対応策としてユーロ圏各国で実施された政府融資保証が、信用基準の維持に効果的に働いたためと説明している。一方、住宅購入ローンや消費者信用などの個人(世帯)向け信用基準は、厳格化の傾向があらわれた2020年第1四半期に続き、より一層厳格化の動きを見せた。企業向けおよび個人(世帯)向けの信用基準の厳格化の要因としては、経済状況の悪化の見通し、借り手の信用力の落ち込み、リスク許容性の低下などが挙げられた。

企業からの融資需要は、同年第1四半期に続き急増し、2003年の調査開始以来の最大の増加割合を示した。企業の棚卸資産や運転資金確保のための資金調達など、ロックダウン期間中の企業の緊急流動性のニーズの増加を反映したものだ。対照的に、個人(世帯)からの融資需要は、住宅購入ローン、消費者信用などともに大きく下落しており、消費者信用などに関しては2003年の調査開始以来の低水準を記録した。消費意欲の弱まり、住宅市場の見通しの悪化、耐久財への消費の低下などが要因と見られる。

第3四半期は融資需要の増加が続く一方で、企業向け信用基準は相当程度厳格化の予想

同調査では、2020年第3四半期の個人(世帯)向けの信用基準については厳格化の傾向が続き、企業向け信用基準についても相当程度厳格化に転ずると予測。ユーロ圏各国で政府保証制度の終了が予定されていることや、引き続き新型コロナウイルスの感染拡大の影響による不透明感が強いためだ。

また、2020年第3四半期は企業および個人(世帯)からの融資需要はともに増加するものの、企業からの融資需要に関しては同年第2四半期と比べて増加割合は小さくなると見込んでいる。

(吉沼啓介)

(EU)

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