ソムキット副首相および主要閣僚が辞任

(タイ)

バンコク発

2020年07月21日

ソムキット・チャトゥシピタック副首相(経済担当)、ウッタマ・サーワナーヨン財務相、ソンティラット・ソンティヂラウォンエネルギー相、スヴィット・メイシンシー高等教育・科学技術相、コブサック・プートラクーン首相府秘書官長の5人は7月16日、プラユット首相に辞表を提出した。ウィサヌ・クルアガム副首相(法務担当)は、プラユット首相の承認を待たず、辞任が直ちに有効になるとの見解を示した。

同日の会見の概要は以下のとおり。

  • 国を前進させるため、自身の考えで辞任を決断。
  • われわれの辞任が景気回復の契機になることを信じている。後任者については、誰も何も知らない。
  • 新党設立の考えは今のところない。
  • ウッタマ財務相は、予算委員会委員長の職も辞すると述べた。

ソムキット副首相は2014年のクーデター後、辞表を提出した他4人とともに経済政策を担ってきた。同氏は軍事政権時代から経済政策を統括、東部経済回廊(EEC)開発の計画を立ち上げ、多くの外資を積極的に誘致した。同氏が辞任することになり、次期内閣での経済政策の担い手が注目される。

7月15日付「バンコク・ポスト」紙によれば、タイ銀行協会の会長であるプリディー・ダオチャイ氏が、新しい内閣で財務相候補者、との報道もある。また、プラユット首相は主要閣僚の辞任を受け、8月末までに内閣改造を行うことを明言した。

(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパ―)

(タイ)

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